奥能登国際芸術祭2023を巡ってみた!レポート【珠洲市】

のとルネアンバサダー、イベント担当るっちです。

能登半島の先端、さいはての地と言われる珠洲市で行われている奥能登国際芸術祭2023。
皆さんはもう行ってらっしゃいましたか?
会期は2023年9月23日(土)~11月12日(日)(木曜休館)です。

のとルネるっちが1日で自家用車で奥能登国際芸術祭2023を堪能してきた様子をタイムスケジュール付きでレポートいたします。
また、巡る際のちょっとしたコツもお伝えいたしますよ♪

奥能登国際芸術祭2023をめぐる! 事前準備

奥能登国際芸術祭2023では、珠洲市全域に48作品が展示されています。
屋外作品のものあれば、屋内作品もあります。

屋内作品について

屋内作品は専用パスポートを購入し、入口で掲示してからの作品鑑賞となります。
入場時間は9:30~17:00までです。
後程レポートいたしますが、終了10分前でも時間ギリギリで入ることができましたよ。作品鑑賞時間は短くなりますが、「一目だけでも!」の思いで入場しました。

屋外作品について

基本的に時間は自由に見ることができるのではないでしょうか。
ですので、今回は鑑賞時間が限られている屋内作品を優先としました。
屋外ですので、朝焼けの時間や夕焼けの時間にも見に来ることができますね。
とはいっても遠い地ですのでそう何回も来ることができないので、いろいろ立ち寄りました。
後程レポートに記しますが、いくつかの作品が見れなかったのが残念で、結局もう一度か二度来たいと思いました!

作品鑑賞パスポートについて

私は事前に羽咋市の道の駅千里浜にてパスポートを購入しておきました。
そうすることで、当日はパスポート販売していないエリアからでも作品鑑賞をスタートできます。
現場ではオンラインチケットの方もお見受けしましたよ。

開催期間、パスポート購入については別記事でご案内していますのでそちらをどうぞ。
↓↓」↓

カーナビの地図の検索方法

私は自家用車で向いました。
その際、Googleマップを駆使しました!
スポット名は、作品名で登録されています!!
作品名を入力して、ナビゲーションしてもらいながら車を走らせましたよ。

奥能登国際芸術祭2023をめぐる! 当日のスケジュール

さて、当日どのようにしてまわったかをレポートします。
私は
一人で
自家用車で
めぐりましたよ。これが公共機関やすずアートバス利用、友達と一緒、だとスケジュールは全く違ってくると思います。
そして、かなり速足でまわりました。
ですので、記されているこの通りに動こうとなさると息切れするかもしれません(笑)
参考までに、実際にめぐったスケジュールを紹介します!

作品番号・作品名・作者・場所
の順に記載しております。

9:30
●若山エリア到着


47・ボトルシップ 小山 真徳 | 北山の棚田


43・あかりのありか《のと》 泰然+きみきみよ | 旧上黒丸小中学校
45・音蔵庫 鈴木泰人 | 旧上黒丸小中学校
44・祈りのかたち 嘉 春佳 | 旧上黒丸小中学校


46・Future Past2323 原嶋亮輔 | 吉ケ池の民家

10:40
●大谷エリア到着


01・時を運ぶ船 塩田千春 | 旧清水保育所


・余光の海 南条嘉毅 | スズ・シアター・ミュージアム
・ドリフターズ OBI | スズ・シアター・ミュージアム
・待ち合わせの森 大川友希 | スズ・シアター・ミュージアム
・「母音/海鳴り」「海雲」 橋本雅也 | スズ・シアター・ミュージアム
・覗いて、眺めて、 竹中美幸 | スズ・シアター・ミュージアム
・「The missing shade 59-1」「Seascape (Suzu)」「Untitled」 三宅砂織 | スズ・シアター・ミュージアム
・静かに佇む 久野彩子 | スズ・シアター・ミュージアム
・Soilstory -つちがたり- bacilli / 旧世界土協会 | スズ・シアター・ミュージアム
03・潮騒レストラン 坂 茂 | スズ・シアター・ミュージアム
04・石の卓球台第3号 浅葉克己 | スズ・シアター・ミュージアム
05・松雲海風艀雲 牛嶋 均 | スズ・シアター・ミュージアム


06・自身への扉 ファイグ・アフメッド | 寄揚の浜(コジラ岩周辺)

12:20
★つばき茶屋でランチ

13:00
●日置エリア到着


12・幻想考“The Butterfly Dreams” さわひらき | 旧日置公民館

13:30
●正院エリア到着


25・コスチューム×身体×スズズカ ひびのこづえ | 旧飯塚保育所


26・あかるい家 中島伽耶子 | 飯塚の旧事務所

14:00
●三崎エリア到着


17・みえないエネルギー 天と地と海との間に 植松奎二 | 旧本小学校体育館


16・遠のく 梅田哲也 | 内方の倉庫


18・記憶への回廊 山本基 | 旧小泊保育所

14:40
●蛸島エリア到着


19・家のささやき ラグジュアリー・ロジコ | 鉢ヶ崎海岸


20・漂移する風景 リュウ・ジャンファ | 珠洲焼資料館

16:00
●直エリア到着


27・おはなしの駅 すず 佐藤悠 | 旧珠洲駅

★道の駅すずなりで休憩・お茶

16:20
●飯田エリア到着


31・いいよ、いいまち、いいだまち。 のらもじ発見プロジェクト | 飯田商店街

16:35
●上戸エリア到着


33・回遊の果て 吉野央子 | 上戸の民家

16:45
●宝立エリア到着


38・流転 シリン・アベディニラッド | 春日野の蔵


39・秘境 コウ・シュンミン | 旧鵜飼駅

17:10終了

いかがでしたでしょうか。
途中、屋外作品がすぐそこ見えるのに、時間がなくて通り過ぎたり、
すぐ近くに別の作品展示があったけど、時間がなくて見ずに来たり、
本当は狼煙漁港にも行きたかったのですが断念したりと自分でもちょっともったいない巡り方をしたなと思っています。

奥能登国際芸術祭2023 まわり方ポイント

私が実際に巡ってみて、これはしておいた方が良いと思う個人的振り返りを記載します。
これから行く方、または次回開催があればその時の参考にしていただければと思います!

・作品鑑賞パスポートは事前購入すべし!
・1日でたくさんみようとしない!1日しか時間がないときは作品を絞るか、エリアを絞る!
・時間が迫っているときは、鑑賞時間が限られている屋内作品を優先!
・せっかくなので近隣のお店も寄って買い物をしよう!
・ランチタイムがあるお店もあるのでランチ時間に合わせて近隣のエリア作品鑑賞を!
・ランチ場所は事前チェックを!
・すずアートバスは超おすすめ!昨年はすずアートバスでめぐりましたが、専門ガイドさんのお話もあり、道中も楽しめました。今年も予約者すればよかった!
・作品紹介を事前に読んでおくと、鑑賞が10倍楽しくなる!
・スマホで写真撮影していると、スマホのバッテリーはあっという間に減りますのでモバイルバッテリーは必ず持参!

奥能登国際芸術祭2023作品鑑賞の感想

さてここからは、鑑賞した作品をひとつひとつ感想とともにご紹介しますね。
あくまでも私自身の個人的感想で、解釈も私自身が感じたものです。
作品番号・作品名・作者・場所
の順に記載しております。

●若山エリア

まずは、山の中にある若山エリアに入りました。珠洲市内で唯一海のないエリアですよ。
近くにはゲンジボタルの群生地ということで幻想的な姿が見れるそうです。

47・ボトルシップ 小山 真徳 | 北山の棚田

雨上がりでした。ボトルシップの中はメダカが泳いでいましたよ。撮影する角度によって全く違う雰囲気になるので、高台から、離れた場所から、真正面から、真横から、など様々な角度で写真をとっていました。

43・あかりのありか《のと》 泰然+きみきみよ | 旧上黒丸小中学校
45・音蔵庫 鈴木泰人 | 旧上黒丸小中学校
44・祈りのかたち 嘉 春佳 | 旧上黒丸小中学校

上記3作品の会場は元小中学校で、かつてここにたくさんの子供たちがいたのだというような雰囲気が色濃くのこっていました。懐かしさと、作品の斬新さ。不思議な音が離れた場所からもしていました。


必見は、古着で作られたカップ。ワークショップで作成されたものということですが、カップにした古着の思い出が綴られていました。ちょっといい話がたくさんありましたよ。是非読んでみてください。

46・Future Past2323 原嶋亮輔 | 吉ケ池の民家

空き家を利用して作品展示がされており、空間を贅沢に使っているからこそゆったりとした時間が流れていました。鮮やかな緑の外の景色も作品の一部のようでした。


地元の方による、地元のキノコを販売していましたよ。新鮮でとても安い!!迷わず購入しました。お買い物のやりとりで、珠洲の方の優しさにほっこりしました。

●大谷エリア

つぎは、海沿いにある大谷エリアです。

01・時を運ぶ船 塩田千春 | 旧清水保育所

奥能登国際芸術祭のパンフレットや関連本の表紙にもなっている象徴的な作品です。
真っ赤な世界で、時の流れが止まったかのようでした!
映えスポットとはまさにこのこと。
ちなみにここ旧・清水保育所は急な坂の上にあり、車で上がるのにちょっと不安になりましたが、上がってみると海を一望できる絶景!!でした。

・余光の海 南条嘉毅 | スズ・シアター・ミュージアム
・ドリフターズ OBI | スズ・シアター・ミュージアム
・待ち合わせの森 大川友希 | スズ・シアター・ミュージアム
・「母音/海鳴り」「海雲」 橋本雅也 | スズ・シアター・ミュージアム
・覗いて、眺めて、 竹中美幸 | スズ・シアター・ミュージアム
・「The missing shade 59-1」「Seascape (Suzu)」「Untitled」 三宅砂織 | スズ・シアター・ミュージアム
・静かに佇む 久野彩子 | スズ・シアター・ミュージアム
・Soilstory -つちがたり- bacilli / 旧世界土協会 | スズ・シアター・ミュージアム

スズ・シアター・ミュージアムも以前は学校だった場所で、体育館が利用されています。


広い体育館は、一歩踏み込むとまるで異空間でした。珠洲の息づかいを感じる民具や祭りの道具など、所狭しと作品が飾られています。
音と光の映像プラグラムがあり、タイムスケジュールがあります。事前に調べていくと良いかと思います。ちなみに私はタイミングが合わず映像プログラムを体験することができなかったのですが、作品鑑賞だけでもたっぷり堪能できました。

03・潮騒レストラン 坂 茂 | スズ・シアター・ミュージアム

スズ・シアター・ミュージアムのすぐ横位置しており、高台の際に建てられています。
入口手前はミュージアムショップ、奥が潮騒レストランとなっています。
ガーリックの良い香りがしましたが・・・11時頃ですでに満席でしたので断念しました。
それにしても良い景色でした。

04・石の卓球台第3号 浅葉克己 | スズ・シアター・ミュージアム

奥能登国際芸術祭は今回で3回目なのですが、第1回の開催からある作品です。
石でできた卓球台です。

05・松雲海風艀雲 牛嶋 均 | スズ・シアター・ミュージアム

雨上がりのグラウンドにありました。
砂地で足元があまりよくなく、近くに行かずに遠目から撮影しましたよ。

06・自身への扉 ファイグ・アフメッド | 寄揚の浜(コジラ岩周辺)

海辺にポツンと立つ鳥居。
これは見たかった作品の一つでした。
近くで見ると、鳥居にはりめぐらされたスパンコールが風で揺れ、まるで鳥居がうごめいているように見えます。そして鳥居に細工された隙間に風が通ると「音」がしました。
潮の満ち引きもあるとおもいますが、足場がよさそうであれば是非近くにいってみてほしい作品です。

07・風と波 奥村浩之 | 鰐崎海岸
08・太古の響き アナ・ラウラ・アラエズ | 笹波海岸

48・珠洲海道五十三次 アレクサンドル・コンスタンチーノフ | 笹波口バス停

こちらは寄ってはいないのですが、遠目からも作品がみえました。
道路沿いにあります。

★つばき茶屋でランチ

ちょうどお昼頃に椿展望台のすぐ横にある「つばき茶屋」さんを通りかかりました。
お客様がたくさんお店の中にいるのが見えますが・・一応、伺ってみたら、一人でしたら案内可能とのこと!人気店でラッキーでした!


しかも外の景色が一望できるテラス席です。少し寒いかもしれません、とお声掛けいただきましたが、陽射しが温かかったので寒さはまったく感じませんでした!ちょうど風も止んでおり。さらに幸運だなぁと嬉しくなりました。
ここではぶりっ子丼定食をいただきましたよ。新鮮なお魚料理ですが食べやすくて珠洲の人のように優しいお味!ボリュームもわりとあるんですよ。
おなじテラス席でご一緒したペット連れのご夫婦と意気投合し、楽しいランチタイムとなりました。

 

●日置エリア

珠洲市先端のエリアです。

12・幻想考“The Butterfly Dreams” さわひらき | 旧日置公民館

ここは元公民館だった場所。建物も、中の造りも昔ながらでです。
中は壁一面を使った映像や音と光の不思議な世界でした。
外は長閑な秋の景色。

09・プレイス・ビヨンド 弓指寛治 | 木ノ浦自然歩道
10・TENGAI アレクサンドル・ポノマリョフ | 木ノ浦野営場
11・Infinity 41.42.43 リチャード・ディーコン | 木ノ浦海岸

上記はすぐ近くでしたが、時間の都合で断念しました。

13・アイオロスの広場 小野龍一 | 狼煙漁港

狼煙エリアも立ち寄り、道の駅狼煙にも行きたかったのですが、予定していた時間よりかなり押していたため狼煙エリアにはいかないことにしました。
能登半島の本当の先端です。ここは行きたかったなぁ・・・。

●三崎エリア

狼煙経由で三崎地区に入る予定をしており、その際にパワースポットと名高い須須神社も立ち寄る予定でしたが時間の都合で日置エリアから次の目的の作品場所へ向かいました。

17・みえないエネルギー 天と地と海との間に 植松奎二 | 旧本小学校体育館

体育館の天井に届くかのような力強い作品!

16・遠のく 梅田哲也 | 内方の倉庫

 

こちらは元養蚕施設だった場所です。工場の周りは一面桑畑だったそうです!

18・記憶への回廊 山本基 | 旧小泊保育所

こちらも見たかった作品のひとつです。


お塩でできた作品で、大谷エリアにあった「時をつむぐ船」の赤い作品と対照的なほどの青い作品でした。凛とした空気が流れています。まるで空気が浄化されているかのようでした。

●蛸島エリア

19・家のささやき ラグジュアリー・ロジコ | 鉢ヶ崎海岸

鉢ヶ崎海岸へは初めて行ったのですが、なんと、なんと美しい海!!こんな穏やかで美しい海があったんですか!
すぐ横には珠洲ビーチホテルがあり、周囲はリゾートエリアとなっています。
瓦と木で造られた作品。周囲の自然の香りと作品の木の香り、そして波の音に美しい海の景色!癒し効果抜群の場所でした。

20・漂移する風景 リュウ・ジャンファ | 珠洲焼資料館

 

何気に陶器の瓦礫があるのかと思いよく見ると・・・作られた作品が見受けられます!キーボードや楽器の形をした陶器。中には珠洲焼も見えました。うっかり手に取ってしまいそうですが、作品に触れてはいけませんよ。

23・Something Else is Possible/ なにか他にできる トビアス・レーベルガー〈ドイツ〉 | 旧蛸島駅周辺

大変人気の高い作品です。道路沿いから見えました。屋外作品で通年設置されている作品ですのでまたの機会に!と通り越してきました。

●正院エリア

25・コスチューム×身体×スズズカ ひびのこづえ | 旧飯塚保育所

たまたまほかのお客様がいらっしゃいませんでした。スタッフの方から展示衣装を試着できるということで、させていただきました!とっても軽い衣装!ふわふわと飛んだりまわったりしてみました。自分も作品の一部になれたようで文字通り浮かれてしまいました!

26・あかるい家 中島伽耶子 | 飯塚の旧事務所


一見、普通のシンプルな小屋、というか建物です。
中には、無数に開けられた穴から光が差し込んでいます!光は、太陽の光です。
より一層光の美しさを感じることができました。

★道の駅すずなりで休憩

少し疲れたので、お茶を飲んで休憩しました。
道の駅すずなりは、のと鉄道・旧珠洲駅があった場所です。

とくにカフェ等は併設していませんが、ソフトクリームや飲み物、お菓子が販売されていますよ。

珠洲のお土産もこちらで買い求めることができます。

●直エリア

27・おはなしの駅 すず 佐藤悠 | 旧珠洲駅

道の駅すずなりさんに併設しています。
プログラムは土日祝日のみとありました。たくさんの方が楽しまれているようです。

●飯田エリア

31・いいよ、いいまち、いいだまち。 のらもじ発見プロジェクト | 飯田商店街

この企画はとっても楽しみにしていました!文字の書体が好きという方、結構いるのでは?その文字を見ていると飽きません。ここだけの「のらもじ」スタンプラリーを近隣していたようです。その台紙となるはがきだけでも良い感じ♪

●上戸エリア

33・回遊の果て 吉野央子 | 上戸の民家

民家の座敷4部屋を使って海洋生物の作品が漂っています。まるでこちらが周遊している気分です。木で造られたタコが興味深く、間近でみてしまいました。脚で跳ねられそう!

●宝立エリア

38・流転 シリン・アベディニラッド | 春日野の蔵

会場の目の前の海は夕焼けに染まりかけていました。
一日が終わりかけ。遠くに見附島が見えます。


漁業で使用される網が大量に残されていた小屋。その魚網を使っての作品です。
ガラスの欠片の影が絶妙で、一瞬ここに立ち入っても大丈夫なのか?と入口でひるんでしまいました。そのくらい存在感のある「影」でした。

39・秘境 コウ・シュンミン | 旧鵜飼駅

さて、最後の作品です。実は芸術祭開催前に訪れ、製作中を拝見したことがあります。その時から一番楽しみにしていた作品です。


今日鑑賞し、私の一番好きな作品となりました。


訪れた時間も良かったのか、夕暮れと藍色のまじったような空を作品である鏡に反射して万華鏡の中にいるようでした。
不思議で素敵な空間で、何回も行ったり来たりしていまいました

 

以上、レポートでした。
いかがでしたでしょうか。皆様の参考になればと思います。
奥能登国際芸術祭を鑑賞することで珠洲が、いえ、能登がもっともっと好きになりました。
まだ行かれていない方、または行かれた方でももう一度、奥能登国際芸術祭に是非行くことをおすすめいたします!

 


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