のとルネアンバサダー、観光担当のっちです!
石川県能登町宮地にあります水上診療所をご紹介します。
北鉄奥能登バスが通る「魚地橋」のバス停があります。
直ぐの橋を渡ると簡易郵便局があり、山間に進んでいきます。
やがて大きな木蓮の木と共に小高い場所に「水上診療所」が見えます。
その周辺は長閑な田園風景が広がっています。
お店のオープンを待つ間、お店の周りの草花や木々を眺めながらその時間を待ちました。
この風景は長閑な優しい空気が流れています。
そして時間もゆっくりと流れているように感じます。
目にした建物は、昔の古い面影を残した木造の診療所。
「わあ〜」と声に出したくらい古い建物です。
正直、「えっ、ここでカフェ?」と思いました。
本当に昔のたたずまいです。
ここだけ違う空間だと感じます。
入り口近くの苔が生える小さな石の渡り橋。
表札と、「本日の診療は終了いたしました」と書かれた札が当時のまま残されています。
その当時の時間にタイムスリップしたかのような光景です。
なんだか緊張しながらゆっくりドアを開け中に入ってみました。
中から素敵な音楽とともに女性の方が出迎えてくれました。
少し室内を見せてもらう事にしました。
心の内はわくわく感とドキドキが止まりません。
まずは受付があり、その隣は調剤室。
白の陶器製(だと思います)でできたプレートが昔ながらで素敵です。今はあまりみかけない形のプレートですね。
また処置室、レントゲン室、控室と受付以外のプレートは全て左始まりでなく右始まりの文字で書かれています。
レトロ感が伝わりますね。
私が案内された場所は、診察室です。
そこにはカウンター席が2つあります。
そこがなんとcafeスペースです。
あとは控室の畳の間もcafeとして利用できるようになっています。
とてもお洒落でレトロな雰囲気です。
窓枠も、昔ながらのものでそこから眺める風景は昔と変わらぬ景色のように感じます。
大きな木蓮と、長閑に広く広がる田園風景が窓越しに見ることができます。
女性オーナーさんとカウンター越しにお話ししました。
こちらのオーナーは河崎麻美さんで、石川県加賀市のご出身の方です。
河崎麻美さんがここで開業するに至るまでのお話を聞きました。
この地に憧れて、居住する事になったのには理由があります。
長年アパレルや雑貨屋さん勤務を20年くらい経験されてきた中で、かっこつけないといけない仕事でした。
そのスタイルは、年齢とともに不自然に感じたとお話しされます。
長くアパレルの仕事をし、段々と体が悲鳴をあげはじめ、もうこの仕事も潮時かなと思い、
思い切って仕事を辞めたそうです。
その直後に、この地(宮地地区)に知り合いがいて、来てみたらとても新鮮に感じだったと同時にカルチャーショックを受けだそうです。
自然がいいなあ、とこれまでの概念が変わったそうです。
ちょうど新型感染症流行期でしたが、まるでコロナに後押しされるかのように
麻美さんはこちらに移住する事になりました。
麻美さんはセラピストでもあります。
今まで疲れた身体を思い、自分のためにまずは勉強をされました。
楽しく過ごすためには自分がまず元気でいないといけないと、と思ったそうです。
こちらの自然を見た時、ずっと昔からの自然が残ってていいところだな、と感じたそうです。
2020年1月、最初に訪れた時はカフェを開店なんて思っていなかったそうです。
生活をしていくために何ができるのかなと考えた後にカフェに行きついたとのこと。
カフェを開店しても誰も来ないんじゃないかという不安もありましたが、
期待せず自然体でやってみると何とかやれました、と話されます。
自から宣伝はしておらず、ゼロからのスタートでした。
お知らせは、Instagramのみでした。
山間なのであまり電波がとどかないので・・・と話されます。
今では色々なところから取材依頼があり、知る人ぞ知る、人気のカフェのようです。
少しカフェをし、その後お宿をと考えたそうです。
この建物は築100年で、40年あまり触る事なくそのままの状態だったそうです。
古民家を取り扱う事務局の方の協力などを経て開業に向かいました。
最初は掃除ばかりで、まるでトトロに出てくるまっくろくろすけの様でしたと話されます。
外観も内観も古き良き時代の病院の形がそのままです。
その当時のままの器具やベットや椅子。
棚、診療カバンがそのままにしてあり、まるで背景が見える気がします。
40年前にタイムスリップした感じがします。
こうした古きよきものをいかした新しい試みは、訪れたお客様の心を鷲掴みにしていると思います。かえって新鮮ですね。
訪れたこの時期は窓枠から見ることができる木蓮が一つの絵画アートのように見えます。
この季節の優しさを醸し出してくれます。
麻美さんは、おっしゃいます。
1日ちゃんとスタートして
1日終わる頃にちゃんとおさまる。
全部が新しい。
また、外に出ると道に入るだけで楽しい。
もし、街中で同じことををしても立ち並ぶ建物がある中では無理だったと話されます。
路地裏そんな場所見つけても何にも思わない。
またお金に買えない物があると目を輝かせて話されます。
空気や、星空はびっくりするくらい綺麗で流れ星も見え、星が大きく見える。
また近所の方々からは教えてもらうことばっかりで、毎日そんなことの連続で行き来があります。
移住者を大事にしてくれて、全てがありがたいと感謝されています。
冬は雪道気をつけてねと言われるだけで「じーん」とくると。
そうした全てに感謝の気持ちを忘れず、思いを込めてお客様に日々季節の野菜を織り交ぜたお料理を作られています。
私もお料理を頂きながら過ごすひと時はとても和み、至福の時を過ごすことができました。
この場所は麻美さんの居場所であり、訪れるお客様の居場所でもあるという。
素敵なロケーションの中、自然の恵みに寄り添って振る舞われる姿は素朴で素敵に映りました。
2020年7月に移住して、10月末にオープンしたばかりの「水上診療所のcafeとお宿」。
2020年は、修学旅行の受け入れをされたそうです。
漆塗りのお膳で振舞われたそうですよ。
その後、学生さんから、「学校合格した」と連絡があったそうです。
この場所にに来たからそういった経験ができるのだと話されます。
〈お宿料金〉
お部屋外にお風呂・トイレ完備
◉5人まで2万円(食事なし)
※食事付も対応できるということです。
〈ランチメニュー〉
12:00〜無くなり次第終了。
◉日替りランチプレート(スープ・デザート付)…1500円(税込)
◉ホットサンドプレート(サラダ・ソーセージ.副菜付)…1000円(税込)
・春キャベツ+卵+ハム
・タラコ+ハム+チーズ
◉いつでもモーニングプレート(サラダ・目玉焼き・ソーセージ・副菜付) …800円(税込)
飲み物
◉hotCoffee
・ペルークナミア…500円/(税込)
・ブラジルプレミアムショコラ…500円/(税込)
・メキシコオーガニックカフェインレス…600円(税込)
◉hot tea/ice tea
・自家製文旦ティー…400円(税込)
・ジンジャーティー…400円(税込)
・カモミール&オレンジピール…400円(税込)
・有機ローズヒップティー…400円(税込)
・ハニーブッシュティー…400円(税込)
◉ジュース …400円(税込)
◉beer他 …500円(税込)
◉その日のデザート …400円(税込)
長閑な風景が広がる中、優しい時間とともに季節の野菜を織り交ぜたお料理や手作りスィーツ、美味しいコーヒーを堪能してみてください。
幸福観がきっと広がると思います。
【水上診療所cafe兼お宿 店舗詳細 】
住所 〒927-0322 石川県鳳珠郡能登町宮地5-21
営業日 Instagramにて提示
定休日 不定休 Instagramでご確認ください
駐車場 店舗前数台
今も昔も感染予防の基本は同じですね。