曹洞宗の聖地・總持寺開創700年を迎える總持寺祖院【輪島市門前町】

のとルネアンバサダー、観光担当のっちです。

2021年に總持寺開創700年を迎える曹洞宗大本山總持寺祖院をご紹介します。

 

曹洞宗 大本山 總持寺祖院(そうじじそいん)の歴史

鎌倉時代に、道元(どうげん)という僧侶が、中国に渡り修行をし、悟りを得ました。

その後帰国し、日本で仏法を伝え、福井県の永平寺を開きました。

永平寺では、今も道元が定めた厳しい作法に従い、修行僧が禅の修行を営んでいます。

この道元が伝えた教えが、現在の曹洞宗(そうとうしゅう)で、道元は曹洞宗の開祖で、高祖大師と称されています。

その道元と並び称され、両祖の一人、大祖大師と仰がれているのが四代目の瑩山です。

瑩山のもとから、能登の永光寺(ようこうじ)を継いだ明峰素哲(めいほう そてつ)をはじめ、すぐれた弟子が多く輩出したことで、全国に曹洞宗の教えが広まったとされています。

その瑩山が1321年に開創したのが、輪島市門前町にある大本山總持寺祖院(だいほんざんそうじじそいん)で、正しくは諸嶽山總持寺(しょがくざんそうじじ)といいます。

總持寺は、道元が開いた永平寺と並ぶ日本曹洞宗の二大中心寺の一つとして、全国に末寺1万6千余を数えるまでに繁栄しました。

しかし、残念なことに、1898年(明治31年)の大火により、七堂伽藍の大部分を焼失してしまい、それをきっかけに、布教伝道の中心は神奈川県横浜市鶴見に移転しました。

それ以降こちらは「總持寺祖院」と改称され、別院扱いとなりましたが、今も一大聖地として多くの参詣者を集めています。

2021年、開創700年を迎える總持寺祖院

境内には焼失をまぬがれた伝燈院、慈雲閣、経蔵などのほかに七堂伽藍も再建され、開創700年に向けて改修工事が進められてきました。

2021年、その改修工事は終了し、荘厳な總持寺祖院の全貌を見ることができます。そして、晴れて總持寺開創700年を迎えます。

總持寺祖院は国の登録有形文化財

山門や法堂など、伽藍の多くが国登録有形文化財となっているほか、絹本十六羅漢図や金銅五鈷鈴などの石川県指定有形文化財も多数あります。

優雅にそびえ立つ山門

焼失し再建され、その後能登沖地震で被災するなど数多の困難に遭いながらも雄大さを保つ山門は總持寺祖院の象徴的存在とも言えます。

こちらの赤い橋がトレードマークになっており、とても写真が映えるスポットとなっていますね。

この朱塗りの橋ですが、「白字橋」とありました。

結構傾斜の強い橋ですよ。

 

見上げて、その存在感に圧倒される山門。

どの角度から見ても素晴らしい。

のとルネアンバサダーの木戸奈諸美さんもその姿に感銘し、一生懸命撮影しています。

けれどカメラにおさまりきらないとのこと。

確かに、こうして写真を掲載していますがその素晴らしさは伝わりきれないでしょう。

こちらは是非実際に足を運んで、山門の麓に立ってご覧になってみて下さいね。必ず、感動しますよ!

そして、山門をくぐってさらに拝観してきました。

總持寺祖院境内には様々な花、樹が植えられており、どの季節にも楽しむことができます。

この日は春を告げるように咲く桜も見ることができました。

ドイツ人僧侶 ゲッペルト昭元さん

偶然にも、ドイツ人僧侶 ゲッペルト昭元さんにお会いすることができました。

快く写真を撮らせていただきました。ありがとうございます。

ゲッペルト昭元さんは、ドイツ出身です。

ドイツの大学で日本の哲学を学び、出家するために来日したとのこと。

總持寺祖院で10年修行をされています。

よく通る声でお話ししてくださいました。

仏殿

大正元年に再建された仏殿です。

扇子おみくじ、という可愛いものが気になります。

客殿の間の奥の襖にある書は、山岡鉄舟の書です。

山岡鉄舟は、幕末から明治時代に活躍した幕臣で、剣の達人でもありました。剣の達人らしく、とっても力強い書です。

経蔵(きょうぞう)

経蔵とは、お経等が収められている倉庫のような建物です。

こちらは明治の大火による焼失をまぬがれているので、当時からある貴重な歴史的建造物と言えます。

能登の古道、峨山道(がざんどう)

總持寺祖院の見どころとして、「峨山道」があげられます。

山門に向って右横にその道が案内されています。

「峨山道」とは、ここ輪島市門前町の總持寺祖院から羽咋市にある同じく曹洞宗永光寺(ようこうじ)までの約50㎞にわたる難路と言われる道です。

「峨山往来」とも称し、總持寺二祖峨山韶碩禅師が、輪島市門前町の總持寺と羽咋市にある永光寺の住職を兼ねていた際に、20数年間毎朝往来した道と伝えられています。

とてつもない距離を毎日往来されていたとは!

その道のはじまりを案内する立て看板がこちらです。

峨山韶碩禅師を偲び、その足跡を踏む「峨山越え」。昭和61年から開催されている「峨山道巡行」は現代の峨山越えとして多くの参加者を集めているそうです。

大火の折に類焼を防いだ「火伏せの松」

この表面が焦げ付いた松は、明治31年の大火の折に、この松の木の奥の類焼を防いだといわれる貴重な名木です。

不滅の象徴としていると案内立て看板にあります。

とても力強い存在の木ですね。

稲荷神社のスタイルの良い狐

 山門の手前左手の小道を入ったところに稲荷神社があります。

稲荷大神様の使いは狐です。

ここに鎮座している狐がとてもスタイルがいいのです。日本一スタイルの良い狐と謳ってもよいのではと思うほどでした。

さて、總持寺祖院の入口です。

この門をくぐってすぐ左手に拝観受付があります。

 

總持寺祖院拝観料は、以下のとおりです。

(令和3年4月より改定となります。)

個人
拝観料金
大人 500円(令和3年3月31日まで400円)
高校生 400円(令和3年3月31日まで300円)
中学生 400円(令和3年3月31日まで200円)
小学生 200円(令和3年3月31日まで150円)

 

拝観料を納め、そのまままっすぐ進むとすぐにかの山門が見えてきます。

売店がありました。昔ながらのお土産屋さんという感じです。

お菓子や、民芸品。そしてちょっと面白そうなものもありましたよ・・・。

總持寺祖院に瓦志納(しのう)を

幸せを願う志を瓦に込めて、志納瓦を總持寺祖院に捧げることができます。

總持寺祖院では、2007年の能登沖地震被災からの復興工事を10年以上かけて行われています。

そこで、瓦志納が求められています。

備え付けの御志納袋と瓦に「願い事」と住所、氏名を書き、志納金を納めることで志納できます。

受け付けは拝観受付で納めることができます。

一口1000円となっています。

總持寺祖院年間行事としての案内がありました。

1月1日から3日 参朝祈願会

3月10日 涅槃会(戌の子祭り)

3月18日から24日 彼岸会

4月29日 稲荷祭

5月8日 降誕会

9月12日より15日 御征忌

12月1日より8日 臘八大摂心会

12月8日 釋尊成道会

總持寺祖院拝観前には是非「禅の里交流館」へ!

すぐそばにある「輪島市櫛比の庄 禅の里交流館」にはこの總持寺祖院の貴重な所蔵品や、歴史がわかりやすく学べる資料が展示されています。

總持寺祖院を100倍楽しむために、拝観前には是非こちらに寄ることをオススメいたします。

2021年開創700年を迎える総持寺祖院。

必ず訪れたい能登の観光名所です。

【曹洞宗大本山 總持寺祖院 詳細】

・石川県輪島市門前町門前1-18甲

・0768-42-0005

・拝観時間

通常 8:00 ~ 17:00

短縮 9:00 ~ 15:00 

短縮期間  令和3年1月7日 ~ 令和3年3月19日(状況を見て変更になる場合もございます)

・拝観料

個人

大人 500円(令和3年3月31日まで400円)
高校生 400円(令和3年3月31日まで300円)
中学生 400円(令和3年3月31日まで200円)
小学生 200円(令和3年3月31日まで150円)

団体

団体(30人~)
大人 450円(令和3年3月31日まで360円)
高校生 360円(令和3年3月31日まで270円)
中学生 360円(令和3年3月31日まで180円)
小学生 180円(令和3年3月31日まで130円)

お食事も出来るメニュー豊富な「持寺珈琲(じじコーヒー)」

拝観受付の手前右手に、お食事処「持寺珈琲」があります。

持寺珈琲は、こじんまりとしたつくりからは想像できないのですが、珈琲はもちろん、蕎麦、パスタ、ハンバーガー、ジェラートなどこだわりのメニューがもりだくさん。

拝観料無しで、お店だけ利用することができます。總持寺祖院を観光で訪れた際には是非立ち寄っていただきたいお店です。

 


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