能登上布の技術を伝承する 能登上布会館【中能登町】

のとルネアンバサダー 北山里江です。

「能登上布」の伝承のために建てられた「能登上布会館」をご紹介します。

能登上布会館は、中能登町能登部にあり隣には、中能登町織物デザインセンターもあります。

能登上布の作業工程の見学、機織り体験をすることができます。

 能登上布の始まり

能登上布会館は、中能登町の伝統産業である「能登上布」を保存し、後世へと継承するために平成8年に建設されました。
中能登町で機織りが始まったのは、約2000年前、崇神天皇(すいじんてんのう)の皇女沼名木入比賣命(ぬなきいりひめのみこと)が、この地に滞在して機織りを教えたことと云われています。 

能登上布は麻糸で織られた織物

2000年前にこの地に伝わった織物は、江戸時代に近江の国から技術をとり入れ発展し、明治後半に「能登上布」という称号が付けられました。昭和初期には、全国一の麻織物生産地になりました。昭和35年には、能登上布は石川県の無形文化財に指定されています。 

 能登上布の特徴

通気性が良く軽いのが特徴です。反物を持たせて頂きましたが、本当に軽いのに驚きました。細かな絣(かすり)模様が特徴です。絣の種類も十字、井桁などあり、絣糸を染め分けて、経糸(たていと)と緯糸(よこいと)を合わせながら織り上げていきます。能登上布は、麻の糸が細くなるほど織りあがった製品は高価なものになるそうです。

糸の太さの種類も教えていただきました。太さの違いがわかりますよね。

館内の様子

建物は、歴史を伝えるのにふさわしい古民家風の建物になっています。こちらは玄関です。

玄関を入った目の前の部屋では、プロジェクションマッピングで能登上布を説明していいます。

白い着物に、映像が写し出されます。

玄関から中への方へ進むと、まず左側に能登上布機織り体験室があります。

次に作業工程を見学できる部屋へと続きます。

実際に、能登上布を織られている様子を見せて頂きました。

この細かい模様を作るにはかなりの根気が必要だと感じました。少しでも糸の位置がずれると模様が崩れてしまうからです。それをぴたりと合わせる織る職人の技に感動しました。 

能登上布ができるまでの工程

機織りをする部屋に入ると、能登上布の製造工程を説明しているパネルがありました。

いくつもの工程ありますが、それはすべて手作業で行わられるそうです。これらの工程で使われる機械が置いてあったのを見せて頂きました。


経糸を必要な長さに整形するもの↓↓

これらの機械を使ってすべて手作業でおこなわれます。

糸になる前の苧麻(ちょま)とういう植物からとれた繊維も見せて頂きました。


↓↓繊維から糸になったもの

 能登上布の美しさは長年の経験と熟練された技術が織りなす技なのだと、まじかで見ることではっきりと知ることができました。

 機織り体験をしてきました

体験コーナーは、半日コースで30㎝、1日コースで70㎝の体験ができます。

◆体験の様子

手で上部のひもを引き糸をくぐらせる。

通した糸を、トントンと整える。綺麗に整えるための力の強さも難しい。

結構、綺麗に整って織れましたよ。褒めて頂きました。
 

 能登上布の販売コーナー

作業工程を見学した後は、奥の部屋で能登上布で織られた反物を実際に見て買うことができます。能登上布は大変高価なものなので呉服屋さんなどのお店で購入するとお値段もかなりします。しかし、こちらの上布会館で織られた反物を直接購入できますので、とてもお求めやすい価格となっています。

能登上布の行燈が展示されています。

暖簾もありました。色のグラデーションなど大変細かく表現されていて素敵でした。

能登上布で作った、男性用シャツ、女性用ブラウスです。洋服として着ることもでき大変実用的ですよね。暑い夏は、通気性が良く、肌触りも良いこちらのシャツをお求めになる方も少なくないようです。

バック、ネクタイ、帽子、ストールなどがありました。

ポーチなどの小物も販売していましたよ。

能登上布が出来上がるまでの工程見学、機織りの体験を通して能登上布の素晴らしさを感じて欲しいと思います。是非「能登上布会館」へお立ち寄りください。

隣には、中能登町織物デザインセンターがありますのでそちらも合わせて見学してださい。

中能登町の特産品のご紹介ページも合わせてご覧ください!

ふるさと納税の返礼品として

お茶席でこだわってみたい方におすすめの能登上布の小物を、ふるさと納税の返礼品としてもお選びいただけます。

【「能登上布」数寄屋袋&本麻茶巾セット】

下記サイトよりご購入いただけます。

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【能登上布会館 詳細】

住所:石川県鹿島郡中能登町能登部下134番地1

電話:0767-72-2233

営業時間:4月~9月(930分~16時)、10月~3月(10時~15時)

定休日:月曜日

入館料:無料

機織体験料:半日コース1,700円、1日コース3,400円(20221月現在の金額)

      ※要予約(能登上布会館のホームページから申し込みできます。)

駐車場:会館前にあり

アクセス:JR金沢駅~能登部駅下車 徒歩10

     金沢~のと里山海道経由上棚矢駄インターより車で約10

 


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