のとルネアンバサダー、観光担当のっちです!
カフェ、蒔絵体験、購入が一度にできる漆アミューズメント「塗太郎」(ぬりたろう)さんをご紹介します。
※被災して、お店も倉庫も仕事場も失われましたが、もう一度作品を作ることはできるからと、移転先を決められ、現在さらに進化した形での開業に向けて準備中とのことでした。輪島塗の技術は失われなかったということで、希望の光がみえたように感じました。オンラインでの販売も再開される見込みですので、是非、楽しみにお待ちください。(2024年3月現在の情報です)
Contents
輪島朝市のすぐ近くにある「塗太郎」
日本三大朝市のひとつ、輪島朝市の通りから小路に入ると「うるし」と書かれた看板が掲げられた素敵なお店「塗太郎」さんがあります。
本物の輪島塗とは
塗太郎さんのこだわりと思いを少しお話しします。
輪島塗は石川県輪島市の伝統工芸品です。
本物の輪島塗とは、
「輪島の職人の手により、輪島地の粉(わじまじのこ)を使い、布着せ本堅地(ぬのきせほんかたじ)を施し、手作業で塗り上げられた塗り物のみ」
につけられる総称です。
自然素材のみを使用し、手作業・手作りで、天然木を使った天然漆塗りのもので、丈夫さと仕上がりの美しさに加え、修繕のしやすさも兼ね備えた素晴らしい伝統工芸品です。
製品が仕上がるまでの工程は20~30以上におよび、ひとつの製品が仕上がるまでに、最低でも4~6ヶ月かかります。
各工程によって職人は変わり、木地は木地の職人が、下地は下地の職人が、塗りは塗の職人が…と、ひとつひとつの工程でそれぞれの専門である職人が作業を手がけています。
漆器の特色
漆器の特色は、
・熱いものを入れても熱が伝わらないので熱い汁や飲み物を淹れるカップに適している
・軽い
・抗菌作用がある
・何より、とても美しい
日本のお椀はもともと高台がついており、その高台が高いと高貴な感じがします。
そして持ちやすい形でもあります。
外国では食器をもって食べることをしませんが、日本の文化はお椀を持つ習慣やマナーがあります。その日本文化に沿った伝統的な形ですね。
輪島塗の製作体験・製品購入ができる「塗太郎」
石川県輪島市の輪島塗は、日本屈指の伝統工芸と言われおり全国的にも大変有名です。
塗太郎(ぬりたろう)さんは、
・輪島塗の製造
・輪島塗製品の店頭販売
・体験工房
・漆蔵喫茶
を営まれています。
塗太郎の商品が直接購入できるのはここだけ
古い蔵を改装したカフェ併設
塗太郎さんにはカフェも併設されています。
古い蔵を改装し、内部は漆塗りがされています。
●喫茶おしながき(2020年10月現在)
ホットコーヒー350円
金箔アイス(抹茶・バニラ)350円
アイスコーヒー450円
コーヒーフロート600円
抹茶500円
ぜんざい650円
漆香茶500円
漆塗りされた蔵
建物の中に「蔵」がある理由
アウトレット製品も販売
蒔絵体験ができる「塗太郎」
塗太郎さんでは、蒔絵体験、沈金体験ができます。
このうさぎの絵のように、職人用のノミで自由に模様を掘って金粉を埋めていく沈金体験もできますが、
今回は初心者でも簡単にできるという蒔絵体験をさせてもらうことにしました。
蒔絵体験とは
蒔絵体験とは、絵付け法ののひとつで、漆器の表面に絵模様をつけ、漆で描いた模様の上に漆が乾かないうちに金銀箔や粉を蒔つけて仕上げるまでの体験です。
輪島塗を彫る沈金刀
まずは、塗太郎四代目職人である山下さんのお話を伺いました。
山下さんが使っている、沈金刀、通称ノミを見せていただきました。
輪島塗はものすごく固く、漆を彫るのには彫刻刀などでは絶対にできず、刀職人の作ったノミで彫るそうです。
この立派なノミを持ってしても「歯を食いしばって」彫るのだそうですよ。
蒔絵に使用する材料
蒔絵に使用する純金粉、青金粉などの材料を見せていただきました。ひとつひとつ丁寧に油紙に包まれています。
各材料の1gあたりの金額がとても高価でびっくりしました。
山下さんは、純金粉など少しも無駄にはできない分、「良いもの」しか作らないとの思いで
20年以上頑張っている、というお話も聞くことができました。
山下さんに色々お話しをお聞きして、ますます蒔絵体験がしたくなりました。
蒔絵体験の所要時間・費用は?
輪島塗体験工房では、約1時間ほどで体験し、お持ち帰りができます。
小学生の体験も可能です。
予約は不要だそうです。
但し団体(10名以上)は予約が必要とのこと。
表示してある金額は、
商品代・体験料・消費税込みです。
小さい物でお箸などは2500円〜その他の物は15000円くらいで体験ができます。
品数がたくさんある中から選ぶことが出来、体験することができます。
例えばお椀などはは8000円や9000円で仕上がります。
これをデパートや商店で売っている価格にすると、一客15000円程するそうです。
そういった製品を、体験することによってオリジナル作品にし、自分だけの物にするというのはとてもリーズナブルですね。
とても人気が高い体験だそうです。
芸能人がシークレットで来たり、テレビ取材も多く入るそうです。
たくさんの芸能人のサインも飾ってありました。
蒔絵体験の工程
蒔絵体験では、すでに出来上がっている漆器製品に模様を付けていきます。
塗太郎さんで製品として販売しているのものは天然の漆が使われていますが、体験で使用する漆器は合成漆を使ったものになります。
下絵はあらかじめつけてあるので、好きな下絵を選びます。
そしてその下絵の中を塗り絵感覚で作業し、仕上げます。
では、蒔絵体験をしていきたいと思います。
今回は菜の花を教わり、描いていくことにしました。
初めての体験で少し緊張します。できるかどうか不安でしたが、
間違っても、やり直しもできると言われたので安心しました。
蒔絵体験の為に下絵が描かれたたくさんの製品から選ぶことができます。
描きやすいのは、曲面の多い器的な物より、平面的な物が良いと教えていただき、
菓子皿としても盛り皿としても使えるお皿を選びました。
「塗太郎」職人指導のもと、いざ蒔絵体験!
七色の金粉を実際に使ってやっていきます。
金や銀だけでなく、緑、赤などカラフルな金粉は、光沢がありとても綺麗です。
色の決まりはなく、好きな色を自由に組み合わせることができます。
まず、漆の顔料を使って、筆で菜の花の茎と葉っぱを描きていきます
次に、葉っぱの部分に緑色金粉を近くに落としてから筆で巻きつけるように、余分な粉をはらっていきます。
葉っぱの輪郭が出来上がります。
筆で花を描いていきます。
同じように今度は黄色の金粉で色を付けていきます。
花と花心を漆を筆で描いていきます。
葉っぱの中を漆で塗りつぶします。
緑色の金粉を蒔きつけていきます。
金粉などを「蒔(ま)く」というので「蒔絵」というのですね。
そのあと葉脈を漆で描きていけば出来上がりです。
とても清楚で落ち着きのある菜の花の絵が完成しました。
思わず、「わあ〜!」と声をあげてしまいました。
なんだか少し画家になった気分です。
ネーミングを書いてみたかったのですが、
ここは、山下さんにお洒落に書いて頂くことにしました。
初めての蒔絵体験でしたが
楽しみながら、わくわくしながら体験することができました。
次は違う形のものに描いてみたいなと思いました。
輪島へお越しの際は、漆アミューズメント・塗太郎さんで体験し、オリジナルの漆をお持ち帰りして頂ければと思います。
とてもいい記念になると思いますよ。
塗太郎*ぶらり能登 特典* があります
「ぶらり能登」とは、能登を旅する方々に役立ってもらえるように作られたガイドブックです。
塗太郎さんでは、ぶらり能登というガイドブックを提示するとお一人様5,000円以上の体験でお箸をプレゼントするそうです。
こちらも是非ご利用くださいませ。
【漆アミューズメント・塗太郎 店舗詳細】
住所 : 輪島市河井町1-95(朝市田谷小路)
電話 : 0768-22-6040
FAX : 0768-22-9907
料金 :【菓子皿・小鉢】2,500円~3,500円
【アクセサリー(ペンダントなど)】
4,500円~5,500円
【お椀、カップ類】4,000円~9,000円位
支払い方法:現金・クレジットカード・PayPayなど可
営業時間 : 8:00~17:00
(体験受付は15:30まで)
定休日 : 無休
駐車場 : 朝市駐車場利用
Wi-Fiフリー