「妙観院(みょうかんいん)」千日詣りで有名な七不思議のお寺【七尾市山の寺寺院群】

のとルネアンバサダー、観光担当のっちです!

七尾市の山の寺寺院群にあり、

千日詣りで有名な七尾市の妙観院をご紹介します。

 

高野山真言宗 小嶋山「妙観院(みょうかんいん)」

 小嶋山妙観院は石川県七尾市小島町にある高野山真言宗のお寺です。

七尾駅から和倉温泉駅に向かう七尾市内では交通量の多い通り沿いで、バス停の目の前という、山の寺寺院群の中でもわかりやすい場所にあるお寺です。

毎年8月9日、10日には千日詣りが行われ、たくさんの参拝客が訪れます。千日詣りとは、この日にお参りすれば千日分の功徳があるとされる日です。普段なかなか参拝する時間が取れないという方にはおススメの日です。

千日詣りなど、妙観院のまつりごとがたくさんの写真で説明されていますこちらもご覧くださいね。

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妙観院は天長7年(830)、弘法大師空海が巡礼の途中でこちらを訪れた際、霊木を得て一刀三礼(いっとうさんらい)し聖観世音菩薩像を彫り込み安置したのが始まりとされています。

加賀百万石の繁栄の基を築いた前田利家が、天正9年(1581)に当初あった七尾城の山裾から現在地に境内を移し、その後も代々の加賀藩主が信仰したことで、前田家の家紋である「剣梅鉢」を寺紋として掲げる事を許されているそうです。

山号である「小嶋山」は境内が当初海の中の孤島であった事が由来だそうです。

妙観院の山門

妙観院の山門を見て、幼いころ読んだ浦島太郎の絵本を思い出す方も少なくないのではないでしょうか。

唐破風のある唐門、二階建てで、一階に屋根のない楼門、そして一階が漆喰で通路部分がアーチ状となっており、まさに竜宮城の入口のような雰囲気のある竜宮門としての特徴を持っている、なかなか珍しい山門のようです。

山門の横には階段があり、弁天堂、釣鐘、観音堂があります。

観音堂まであがると、このような景色が広がりますよ。

弘法の水

妙観院の弘法の水は、大正5年、当時の皇太子(後の昭和天皇)が七尾に船で行啓された際に、船での飲料水として選ばれたお水だそうです。

弱アルカリでまろやかなお水ですよ。

妙観院の寺宝

妙観院には宝物もたくさんあります。

七尾市指定文化財となっているものでは、絹本著色十三仏画像、木造聖観音立像、木造二天立像、木造地蔵菩薩立像があります。

また、本尊である木造阿弥陀如来坐像は鎌倉時代前期に製作されたもので、寄木造、像高69.2cm、意匠に優れ保存状態も良い事から平成23年(2011)に石川県指定文化財に指定されています。

北陸三十三ヵ所観音霊場第19番

妙観院は、北陸三十三ヵ所観音霊場第19番に選定されています。

観音霊場とは、慈悲と智慧により、すべての人々を救済されるという霊験あらたかな観音様がお祀りされている霊場(寺院)をいいます。観音経において観音様が三十三の姿にその身を変えて、人々の悩みや苦しみを救済されることから、霊場は三十三の寺院で構成されているのがほとんどです。三十三の観音霊場すべてを巡ることで、現世の罪が来世で消滅し、極楽往生できるとされています。

田中太郎氏の弘法大師銅像

なかなかイケメンの弘法大師様です。

院展作家田中太郎氏が七尾に疎開中に、アトリエにこもりきりで、まさに「全集中」で製作された銅像だそうです。

妙観院の七不思議

妙観院は七不思議のお寺としても有名です。

第一 観世音菩薩の不思議

その昔、ここは未だ海に囲まれた小さな島でした。諸国巡礼中の幸房大使が、能島に流れついていた観音経の書かれた一本の流木で聖観音様を御彫刻になりました。三十三年に一度の開帳秘仏です。

 次回は2025年の予定でしたが、コロナ禍で、こんな時こそ秘仏に安寧を祈りたいという住民の声にこたえ、2020年10月18日に5年前倒しで開帳されました。2025年にも開帳される予定だそうです。

第二「竹に虎」の釣り鐘の不思議

約三百年前のこと、願いがかなわず入水した女性が龍に化け、釣り鐘を何度も海へ引きずりこむので「龍虎相打つ」の故事にならって、全国にただ一つの「竹に虎」の釣り手の鐘になりました。哀れな女性は、七日七夜の手あつい追善回向を受け、安らかに成仏したと言います。

第三 弁財天の不思議

およそ三百年ほど昔、敦賀の「気比の宮大社」の弁財天が大波にさらわれ、弁天さまがこの地に流れ着き、それ以来大切にお祀りしています。弁天様は元々、音楽・芸術・財宝を司る女神ですが、この弁天様にはとくにある家のお嫁さんとお姑さんを仲直りさせた「嫁入り化導」の伝説があります。

第四 そうめん不動尊の不思議

お寺の忙しい時に身を変えて、お参りの人々に「そうめん」をふるまったという言い伝えがあります。お不動さんにはめずらしく、柔和な表情をされています。お不動さんの右手の剣(羂策)は煩悩を切り払い、左手の綱は迷える人々を救済するといいます。

第五 夫婦岩の不思議

山門の横に左右から迫る岩がすき間をつくっています。この二つの岩が仲良く寄り添っていることから恋愛成就・家庭円満・子孫繁栄のご利益があるとされます。大正中期の詩人、野口雨情は「七尾名所の妙観院は七つ不思議と巌の門」と詠っています。

第六 底なし池の不思議

この池の中央には、龍に身を変えた女性が引きずり込んだ釣り鐘が入るくらいの縦穴が開いています。そして、この穴はそのまま七尾湾へ通じているとも伝えられています。数十年前まで、境内横の県道のあたりに海岸線があり、穴を通ってこの池に海水魚が迷いこんだとも言います。

第七 獅子岩と鼓石の不思議

手前の獅子岩が、奥の鼓石の音色に合わせて喜び舞うといいます。また鼓石を手でたたき、その音を聞くと、頭痛が治るともいわれています。姿形をかえてごく近くにあるのがおもしろいのです。石橋の右横のこんもりとした岩が獅子岩、その左奥の板状の岩が鼓石です。

牛塚

金沢藩は七尾の矢田新に軍艦所を設け、逸材の少年30人余りを教育しました。そして、その語学教師のイギリス人オスボン氏が食した牛の骨を、飼い主がここに手厚く埋葬しました。そのことを知ったオスボン氏は立派な牛追善塔を建立して、動物愛護の心に報いた、ということです。

当時あまり肉食の文化が根付いていなかったこの地で、飼い主はまさか自分が飼っていた牛が食用だとは思っていなかったらしいのです。

双方、文化の違いがあっても、お互いを受け入れた形の塚ではないでしょうか。

 

アクセス抜群!

妙観院は七尾市のメインの通りである国道249号線沿いにあり、通りからも入り口が見えるわかりやすさで、七尾駅から車で5分、小島町三丁目のバス停目の前というアクセスの良さもあり、地元では子供からお年寄りまで広く親しまれ、気軽に寄れる場所になっています。本堂の見学なども、希望すれば気軽に応じていただけます。竹に虎の釣り手の梵鐘も自由に撞く事ができます。

七尾で人気の行列のできるごはん処「一歩」も道を挟んで徒歩一分。食後の散策にもおすすめです。

能登へお越しの際は、ぜひ立ち寄ってみてください。

【「妙観院(みょうかんいん)」施設詳細】

住所:石川県七尾市小島町ヌ63甲

電話番号:0767-52-1019

アクセス:JR七尾駅から北陸鉄道バス和倉温泉行き 小嶋町三丁目下車すぐ

駐車場:大型車5台 普通車10台

拝観料:無料

 


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