千日参りで有名な能登八景のお寺「妙観院」の まつりごと【七尾市】
のとルネアンバサダー、イベント担当るっちです!
石川県七尾市小島町の「妙観院(みょうかんいん)」さんで行われているおまつりをご紹介します。
※2021年の千日参りの様子を追加しました。

山の寺寺院群 妙観院

まず最初に、七尾の町のお話しを含めて妙観院さんの紹介をしていきます。
七尾市は能登半島の中心都市で、2つの城址(しろあと)があります。
中世に足利一族の畠山家が山上に七尾城を築き、後に加賀百万石を開くことになる前田利家公も街の中心地に小丸山城を築きました。
とくに七尾城は日本五大山城のうちのひとつとして有名で、全国からも多くの方が訪れます。

また、5月のゴールデンウィークに行われる「青柏祭」(でか山祭)は1000年以上の歴史を持つ春祭で、日本最大級の曳山は迫力満点です。

七尾湾は天然の良港で、古くは奈良時代から日本海の拠点として栄えてきました。
そして静かな内海にのぞむ和倉温泉や能登島と海辺の和倉温泉街をつなぐ、能登島大橋を渡ると青空と海と島とのコントラストが絶景です。
優美な能登島は、付近の風光も訪れる人々の心を癒やしてくれます。
そんな七尾の街を見守る守護寺として、山の寺寺院群のひとつである妙観院は、信仰を集めてきました。
こちらのお寺は離れ小島であった時代の名残りをとどめる展望の良さで、七尾名所や能登八景・七尾八景に含まれ、多くの見聞記が残されています。
また地形の変化に富んだ境内の様子も見所で、七不思議伝説などの昔話の舞台にもなっています。

妙観院の七不思議

(妙観院 縁起)
・七尾の七不思議、福徳をさずける古刹として知られる当寺は、もともと能登国守畠山氏の祈願所として栄えました。
言い伝えによれば、この地へお越しになった弘法大師が霊木を得て一刀三礼し聖観世音菩薩を彫刻されたのがはじまりで、一千百余年前のことです。
七尾城が上杉謙信の攻略を受けて畠山氏の時代が終った後、加賀前田藩の代々藩主も当寺の観音様を信仰され、剣梅鉢の定紋と五十石の燈明田を拝領しました。
当寺に伝えられる七不思議の伝説は興味深いお話しです。
※聖観世音菩薩七不思議
第一  観世音霊告の不思議
第二 竹に虎の梵鐘
第三 弁財天の不思議
第四 そうめん不動
第五 雌雄(めおと)岩の不思議
第六 底なし池
第七 獅子岩と鼓岩
全国で唯一の「竹に虎の釣り手の梵鐘」もあり
この鐘はだれでも自由に鳴らすことができるので、楽しんでついて頂けます。
「竹に虎の名鐘」はよく知られています。
昔、釣鐘堂の下の底なし池に身を投げて大蛇になった女のために釣鐘がたびたび引き込まれて沈んだので、釣手の龍頭に替えて珍しい竹に虎の釣手の釣鐘が寄進されたところ無事おさまったと伝えられています。
そして、珍しい唐様の山門や観音堂があり、面白い形の岩や池もあります。
宗派は高野山真言宗に属しており、奈良時代の開山で平安時代には弘法大師空海も訪れています。
このお寺は七尾の地を治めてきた歴代のお殿様の祈願所で、畠山氏や前田家の尊崇を受けてきました。
岩山の上に鎮座する観音様は33年に一度のご開帳仏で、七尾の街の守護仏になっているわけです。
妙観院は、以前に紹介させていただいていますので、内容は重なっている部分もありますが、こちらの記事もご覧くださいね。

妙観院 3つのおまつり

妙観院さんでは年間を通して3つの大きなまつりごとが行われています

その1 妙観院 梅花会

◉3月18日午前10時半〜正午 本堂にて開催
※梅花会(ばいかえ)
時は弥生3月18日、梅の花が満開を迎える頃にお釈迦様の涅槃(お釈迦様がお涅槃に入られた忍のお参り)、春の彼岸、弘法大師空海さまのご遺徳をしのんで梅花会がいとなまれます。
当日はお釈迦様のお遺骨になぞらえた五色のお団子を参詣者に振る舞われます。
こちらは今年3/16に涅槃図団子を作る様子をご覧ください。

梅花会 手作りの涅槃団子

こだわって作ったお米をこねながら、白、ピンク、黄色、紫、緑と食紅で綺麗な色をだしていきます。
ご近所の方々が一斉に丸めていきます。
そのあとはセイロで蒸して乾燥させます。
18日の会に備えます。
梅花会当日はたくさんの方がお参りをされたそうです。
名物の銀杏ぎんなんご飯を振る舞われますが珍しくてとても美味しいとのご好評との事。
また、神仏がこの世に降りて来られる為の依代(よりしろ)として白梅を祭壇にお供えしているのも雅やかで風情があります。

その2 妙観院 千日参り

◉8月9日、10日午後7時〜10時 開催
※千日参り  
一年の内で観音さまの威光がもっとも倍増する旧暦7月10日にあわせて護摩行を修して人々の願いをかなえる行事になります。
行燈には会社の思いや願い、家族の幸せになるようにと言葉にこめて一つひとつ手書きで手作りしたものをひとつずつ電球を通し境内一円に張り巡らせます。

千日参り 幻想的な行燈

夕方から晩にかけその張り巡らされた行燈の光につつまれます。その行燈はほのかにひかり始め、夜になると、まだ青い空と光の行燈が絶妙な趣を醸し出します。
それぞれのの願いを書いた行燈を探すのもとても楽しみでかなり一生懸命に探します。
見つかった時は、とても嬉しくそして感動して、何回もその願いを心の中で読んでしまいます。
また住職はお札をお焚き上げされます。
山門前の厄除のトウモロコシは有名で、出店で販売されています。

その3 妙観院 銀花会

◉10月18日午前10時半〜正午 開催
※銀花会(ぎんかえ)
当院の檀信徒各家の御霊みたまをご供養するおまいりです。
令和2年は本尊の観音さまのご開帳と奉納コンサート、プロジェクションマッピング(デジタル掛軸)が行われたそうです。
お寺を囲む壮大な色の輝きは礼拝者の方を魅了したに違いありません。

銀花会 お寺でプロジェクションマッピング

秋の気候の良い時分なので、お参りと御斎おときを楽しみに多勢の方々が訪れたそうです。
私も今回行けずとても残念でした。
妙観院さんではこのようにお参りに来られる方に少しでも楽しんで頂くために色々な試みも考えられています。
ぜひ妙観院さんへ足を運んで頂き、善き日を過ごして貰えるようにと願われています。
※妙観院様からたくさんの写真を提供して頂きました。ありがとうございました。

2021年 千日参りの様子

毎年楽しみにしている千日参り。
2021年は台風の為本堂内で見ることになりました。
行燈が外に吊るされた、いつもの景色と違い、風情があり、とても綺麗でした。

千日参りは、一日のお参りをされるのに、千日分の御利益があると言われます。
観音様の威光が一年のうち最も倍増するという旧暦の七月十日に合わせて毎年八月九と十日に行われます。
小丸山城を築いた加賀藩・前田利家がお参りしたのが始まりだそうです。
1581年(天正9年)頃から続くそうです。
それから護摩祈禱が行われ、行燈が吊るされます。

長く続く伝統ある大切な千日参り。
家族の一年分の思いをこの文字に託されてあります。
大切にお参りします。

行燈の手作りと言葉の重要さに毎年心惹かれます。
しみじみと今の自分を振り返り、今居ることに感謝をしようとお参りをさせて貰います。
またその行燈がどこにあるのか探すのも楽しみです。
見つけた時は、「あったー」と声に出さずにいれません。
今年も妙観院さんの行燈を見ることができ
お寺の方々に感謝したいと思います。
【妙観院 詳細】
【住所 】〒926-0852
     石川県七尾市小島町ヌ63甲
【電話 番号】0767-52-1019
【FAX】0767-52-1387
【駐車場】入り口の敷地内
【交 通 】JR七尾線七尾駅から北陸鉄道バス和倉温                                 泉行き小島町三丁目下車
     七尾駅からタクシー5分
     七尾駅から徒歩20分


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