沈金体験もできる!石川県の伝統工芸品が並ぶ「漆陶舗 あらき」|七尾市

 七尾市一本杉通りで、石川県の伝統工芸品を見て、触れて、体験できるお店をご紹介します。

2025年6月現在、「漆陶舗あらき」さんは、能登半島地震で被災後、元の店舗のすぐ近くの生駒町16-4の仮店舗で営業されています。

被災時の様子は当記事に後述しますが、まずはお店のご紹介をいたしますね。

創業から約170年の歴史

「漆陶舗あらき」さんは寛永年間創業で、約170年の歴史を持ちます。

現在、8代目となる店主が2024年の能登半島地震被災の苦難を乗り越え、再建にむけて邁進していらっしゃいます。

石川県の伝統工芸品

石川県の伝統工芸品の中から女将が厳選した商品が並べられています。

能登の自然豊かな土地で育まれた輪島塗をはじめ、ガラス製品、能登島の陶房独歩炎の作品、加賀百万石の九谷焼、山中塗など、まるで美術館のように陳列されています。

どれも美しく、時間を忘れて見入ってしまいます。

わからないことがあれば、女将の新城礼子さんが親切丁寧に教えてくれますよ。

「花嫁のれん」オリジナル商品

「漆陶舗あらき」さん限定「花嫁のれん」オリジナル商品です。

「花嫁のれん」とは、石川県の加賀・能登地方の庶民生活の風習で、 婚礼儀式で使われる独自ののれんです。

花嫁お箸、花婿お箸、花嫁おわん、花婿おわん、花嫁スプーン、花婿スプーンは、「漆陶舗あらき」、同じ一本杉通りにある「花嫁のれん館」でしか購入できないオリジナル商品です。

若女将 新城礼子さん

写真は、地震被災前の以前の店舗での一枚です。向かって右側が女将の新城礼子さんです。

のとルネのポスターを持って、にこやかに対応してくださったときの写真です。

伝統文化として受け継がれてきた漆や陶器を通して麗しい心づくしを重ね合わせたい
そして「作り手」「贈る人」の思いをお品に重ね合わせ、心を込めてお包みし「贈られる人」にその思いを伝えるお手伝いがしたい

と話される女将の新城礼子さん。

『能登は優しや土までも…』と言われますが、お店の温かい雰囲気と女将の優しい笑顔に惹きつけられました。

「輪島塗」沈金体験

「漆陶舗あらき」さんでは、輪島塗の沈金体験ができます。

現在の仮店舗でも行われています。また、30名までの団体様にも対応できるお部屋もあります。

沈金体験は、事前にご予約のお電話をお願いします。

「漆陶舗あらき」さんの公式ホームページからも申し込みができますよ。

【沈金体験料金】※2025年6月現在の価格です。

・お箸    ;1,500円(税込み)
・銘々皿   ;2,500円(税込み)
・ミニパネル ;3,000円(税込み)
上記体験料及び材料費込のお値段です。
材料は当日、その場でお選びいただけます。

「沈金体験」やってみた

※写真は、旧店舗にて行った時のものです。

沈金とは漆芸品に用いられる加飾技法のひとつで、刃物で文様を彫り、金粉を押し込むものです。
まず、輪島の漆芸技術研修所で勉強されてきた女将から輪島塗についてのお話を聞き、自分の思いのまま文様を彫っていきます。

この日は銘々皿の沈金に挑戦しました。

仕上げは、女将が漆を使って金粉を押し込んでいきます。

自分の描いた文様が浮き上がってきたときには、金粉の美しさに感動しますよ。

能登半島と梅の花を描きました。自分だけの、世界でたったひとつの作品が完成します。

大満足の沈金体験でした。

ふるさと納税

ふるさと納税で、輪島塗と九谷焼のコラボ商品もご紹介しています。

能登半島地震被災のこと

2024年1月1日、能登半島地震がありました。

それまで七尾市一本杉通りの商店街に店舗を構えていた「漆陶舗あらき」さんは、甚大な被害を受けました。

割れ物を扱っている為、この地震で商品の9割が破損。

その惨状は、「片づける」といったものではなかったとのこと。

観光名所である一本杉通りが「この世の終わりか」といいう景色になり、「すべて終わった」という思いになったそうです。

新型コロナウイルス感染症の騒動から回復し、これから、と頑張っていただけにこの被災の現状に心が折れる思いをされました。

一本杉の惨状、和倉温泉の状態、七尾の町は、能登全体は、と不安が募り膨らむばかり。

そして元日という特別な日にどうして。という虚しさにとらわれました。

お店はもう閉めよう、と思われたそうです。

しかし、地震直後、昔からの付き合いの輪島の職人さんを訪ね、現状を目にした時、

七尾より更にひどい被災状況にかける言葉がありませんでした。

しかし、そんな中でも輪島の人の前向きな姿を見て、「作り手の作品を外に出す役目」を思い、職人さん達のために再建を決意されました。
一本杉通りにあった店舗の近くにある、比較的被害が少なかった建物に移り、2024年4月に仮店舗としてオープンされました。

以前の店舗は、被災後たくさんのボランティアや県外の専門家にみていただいたそうです。

建物の診断結果を踏まえて、建て替えを決意されました。

現在、元あった店舗は解体し、同じ場所で店舗再建に向けて工事が始まっています。2025年秋に再オープンの予定となっています。

「やはり一本杉に戻らないと。もう一度あそこでお店をしたい」と心意気新たに話される女将。

仮店舗も歴史ある建物で趣がありますが、また一本杉通りに商店街の一部としてお店を連ねたいと話されます。

オススメは輪島塗

女将のおすすめは何といっても「輪島塗」。

被災して、輪島を離れた職人もおり、輪島塗職人が減っています。

伝統工芸である輪島塗は今後ますます貴重なものになると思われます。

作り手が減り、輪島塗の商品の数が減ることが危惧されます。

被災地からお預かりした訳あり商品も展示販売しています。

地震後も、輪島塗のふるさと納税の申し込みをたくさんいただいているそうです。

能登半島を応援する気持ちで、全国の方から申し込みがあるとのこと。

こうして、皆さんに守られながら生活させていただいていますと感謝の気持ちを述べられる女将です。

令和7年石川県優良観光土産品コンクール 石川県知事賞 

地震後、輪島塗の箸の注文が在りました。

被災した輪島に足を運び、制作をお願いするも、被災もあって受けてもらうことはできなかったそうです。
しかし、輪島に3回足を運び、お願いをして作ってもらえることになりました。
こうして制作された輪島塗の箸が、なんと令和7年石川県優良観光土産品コンクール 石川県知事賞 を受賞されました。

「花嫁のれん」オリジナル商品「花嫁のれん夫婦箸」です。
箸先はすべらない加工付きで、皆様にオススメする自慢の商品です。

〒926-0806 石川県七尾市一本杉町4

  仮店舗は石川県七尾市生駒町16-4(元のお店より徒歩2分程度です)

Tel.0767-52-4141

FAX.0767-52-4140

メールアドレス:info@nanao-araki.com

営業時間: 午前9時~午後6時

定休日 火曜日

お支払い方法 現金、各種クレジット、銀行振込、代金引換

 


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