
のとルネアンバサダー、観光担当のっちです!
七尾市内にある、気になる陶器店さんを突撃訪問してきました。
陶磁器好きな方にはたまらない空間だと思います!
Contents
七尾駅前リボン通り
七尾駅前、といっても現在は区画整備で道の位置が少しかわり、駅正面ではなくなりましたが、
昔は駅前で人通りのとても多い商店街でした。
その七尾駅前リボン通りの奥の方に、気になるお店があります。
「大岩支店」と大きく掲げられた看板のお店があります。
一軒だけなのに「支店」?
どうやら、陶器店のようです。
ずらっと並ぶ商品。触れて壊す恐れを抱きながら、入ってみました。
中には、所狭しと並ぶ陶磁器の数々!
たくさん並ぶと、とても綺麗!
こちらは、お店を開いて60年近く経つという、陶磁器を扱う「大岩陶器店」さんです。
元々は七尾市の中心部にあった塗師町(ぬしまち)というところに「本店」があり、
七尾駅前リボン通りにあるこちらのお店は文字通り「支店」だったそうです。
本店はお店をたたんでおり、現在はこちらの店舗のみとなっています。
ですので、本来は「大岩陶器店」という看板になるはずなのですが、
「昔のまま看板あげとるげんわいね」(昔のまま看板をあげているのですよ)
と、七尾弁たっぷりに優しく説明してくれたのは店主の大岩利康さんです。
陶磁器の需要の今昔
60年前。こちらの商店街は人通りがとても多かったそうです。
まだ歩いて商店街で買い物をしていた時代です。
そして、家庭で結婚式やお葬式、法事をしていた頃です。
ですので一般家庭で20~30客分の器をそろえることは当たり前だったそうです。
一昔前の文化に必要とされていた貴重なお店でした。
仕出し屋、旅館の多い能登だからこその需要
そして、七尾市周辺には「仕出し屋」が多かったそうです。
自宅で結婚式や法事をするとなると、必然的に需要が高まります。
その仕出し屋さんでもこういった多量の陶磁器を必要とされたそうです。
旅館も多い七尾市です。
旅館からの注文もよくあったそうです。
ですので、お店で見かけるような少し凝った趣の器も見られます。
当然のことながら、丈夫な器を扱っています!
有田焼、九谷焼、信楽焼 等
お店には様々な陶磁器の商品が並びます。
丈夫なのは有田焼の業務用の器だそうです。
旅館や仕出し屋さんでもよく利用されているのが有田焼だそうですよ。
店主オススメ!朱泥の急須
長年陶器店を支えている店主の大岩さんにお店のオススメをお聞きしました。
すると、常滑焼の朱泥(しゅでい)の急須だそうです。
「この種類の急須は、たくさん取り揃えてあるんだよ」
常滑焼の朱泥の土でできた急須でお茶を淹れると美味しいんだよ、と教えていただきました。
急須で!焼き物の種類で味がかわるんだ!とはじめて知りました。
この色の急須は昔の家で観たことがあります。
昔はどの家庭でもこの急須があったそうですよ。
私もこちらの急須でお茶を飲んでみたくなりました。
湯呑みの種類もたくさんありますよ。
ひとつひとつ見ていると時間があっという間です!可愛いものから渋いデザインのものまで。
そして蓋付の湯呑みというところが尚良いですね。
いろいろな醤油差し
たくさんあるなかで目を惹いたのが、醤油差しです。
いろいろな形がありますが、
使用しやすいこと
醤油を差したときに裏漏れしないこと
を考慮してひとつ購入してみました。
こつらの青いガラスの醤油差し!
使用しやすく、中の量がわかり、裏漏れしません!
こちらは買って正解でした♪ちなみに700円でした。
まだ3つ在庫がありましたよ。
子供用のお茶碗
子供用の磁器のお茶碗もありました。
子供は手が小さいのでお茶碗をうまく持つことが出来ずに割ってしまうことが多々あります。
だからといってプラスチッック製ばかりではなんだか味気ない物。
陶磁器の感触のお茶碗でご飯を食べると味が美味しく感じそうではないですか?
レトロで人気!加藤工芸 豚貯金箱
こちらのピンクのブタさん、なんだか懐かしい気持ちになりませんか?
貯金箱の定番、豚の貯金箱です。
こちらのピンクのブタさんは、有名な加藤工芸さんの商品だそうです。
現在は加藤工芸さんはなくなっており、こちらの豚の貯金箱は希少なものになりつつあるとして、人気があるとのこと。
「この前テレビでやっててびっくりしたよ。うちにこんなにたくさんいるのにね(笑)」と。
ちなみになぜ豚が貯金箱なのか?
それは・・・
多産なブタは、繁栄、増殖を表す動物なので、ブタにお金を入れて貯めると、増殖するという願いをこめているそうですよ。
知りませんでした!
私も買おうかな!
ふるさと・七尾はいいね
店主の大岩利康さんは、七尾はとてもいいところだとおっしゃいます。
優しい文化が残っていますし、お魚も美味しい。
「ここにいたらその良さはわかんないかもね。一度土地を離れて暮らすとその良さがわかるもんだよ」
と優しく諭してくださいました。
そして一句詠んでくださいました。
「ふるさとは 遠きにありて 思うもの」
さすが陶器店さんです。
「ふるさとは 陶器にありて 思うもの」
とかけたのですか?!と思わず膝を打ったのですが、そんなつもりは全くなかったそうです(笑)
しかしそんな句が似合う、昔ながらの優しい文化を垣間見ることができる「大岩陶器店」さんです。
いろいろな陶磁器が並んでいます。
選ぶのがとても楽しいお店です。お気に入りの器も見つかると思いますよ。
昔ながらの商店から、七尾の文化の今昔を勉強することができました。ありがたいことです。
「大岩支店」の看板で気になるお店、「大岩陶器店」さんを是非のぞいてみてくださいね。
【大岩陶器店 詳細】
七尾市大手町56番地
0767-52-1041
営業時間 9:00~18:00頃
不定休
駐車場 店舗横にあり