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建立550年 天井画が美しい福正寺【能登町】
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のとルネアンバサダーの北山里江です。

創建当時の建築様式や装飾を現代に伝える福正寺(ふくしょうじ)をご紹介します。

合鹿椀(ごうろくわん)ゆかりのお寺でもあります。

能登空港から珠洲方面へ向かって車を走らせ、柳田植物公園のほど近い場所にあります。

 

浄土真宗東本願寺派 飯林山 福正寺 由緒

1494年(明応3年)室町時代に、道正師(どうせい)が開基したといわれ、能登国町野総道場として福正寺は建立されました。道正師は、金沢金石仰西寺の舎弟で、吉崎時代の蓮如上人から教化を受けた僧です。
その後、1503年(文亀3年)に現在地に現存する本堂が建立されました。現在地に建立されてから本堂は550年、庫裏(くり)は約300年です。
建立されたころ、このあたりの集落では木製のうつわが盛んに作られていました。開基は、合鹿椀(ごうろくわん)を作る木地師や行商人から懇願されたことがきっかけとなり福正寺は建立されました。本尊は、阿弥陀如来です。

外観

福正寺の山門の前に立つと、左に立派な鐘楼があり、右側には、親鸞聖人が祭られています。山門をくぐると正面に本堂があり、その右横に庫裏があります。この庫裏が、建立300年になります。(庫裏(くり)とは、寺院の台所であり居住する場所を意味します。)
本堂の屋根は、現在は瓦ですが、建立当時は茅葺屋根でした。

鐘楼

親鸞聖人の像

本堂正面

山門をくぐると立派な建物があります

入って正面が本堂、その右にあるのが庫裏です。


拝観は予約制となっており、本堂をはじめ合鹿椀展示室などを詳しく説明してくださいます。
拝観の受付は庫裏ですので、まずはそちらを訪ねてみます。
庫裏玄関の上部の表札です。福正寺がアルファベットで表記されておりなんだか可愛く親しみやすさを感じたのは私だけでしょうか。

「ようこそ」と書かれた案内板があり、福正寺の由緒、拝観順路、文化財などの説明がされています。また、ご住職の素敵なお言葉が書かれています。是非、拝観される前にこちらをお読みいただきご本尊へお参りしていただきたいと思います。

玄関先には「どうぞごいっぷく!ホーットする寺」と書かれた看板がありましたよ。

 

玄関を入ると目の前に、当時そのままの衝立があり、上を見上げると当時使われていた籠がありました。

次は、奥の間へ案内されました。3つの部屋がつながった大広間となっています。こちらの襖は、当時のままの状態で残されています。オレンジ色の襖とその反対側は緑色となっており紋が描かれています。障子にも同じ紋が入っていました。

本堂

本堂に入ってまず目に止まったのが、煌びやかな金の欄間、装飾がされた梁でした。そして、天井には、色鮮やかな美しい天井画が描かれていました。

本堂の正面から障子を開けて廊下へ出ると、大きな太鼓が下げられていました。

次に、外の廊下へ出て柱の上部を見上げると、屋根と柱をつなぐ場所に木彫りの装飾があります。
籠彫り(かごぼり)と言われる装飾用の木彫りで、外側だけではなく、内側にも透かし彫りがされており、立体的に仕上げられています。

廊下の上の壁には天女の絵が飾られていて、そのまま天井まで目をやると同じ天女の絵が貼られていました。

本堂の天井絵は大変見事です

創建以来約500年ぶりに天井の張り替えをするにあたり、門徒や参拝者らで天井画を作成するという企画が行われました。ご住職と親交があり能登町出身の洋画家西房浩二さんを講師に迎え絵画体験教室を実施し参加者を募集したところ、4歳~90代の門徒や参拝者ら計170人がこの企画に参加されました。また、東京都の水墨画家本多良之さんが制作に協力しました。絵の大きさは、85cm四方で、絵の具や日本画の顔料を使い、お寺周辺に咲くオニユリ、ボタン、アジサイ、スイレン、水芭蕉など数多くの花たちを中心に描かれました。天井画は全部で190枚です。
ご住職の奥様が「本堂に寝転がり天井を見てください」と仰ってくださったので、寝転がって天井を見させていただきました。色鮮やかな個性あふれる花たちが見事に表現されています。描かれた方々の個性が現れていて、とても素敵です。天井画全体を1つの大きな絵として見るとそれも圧巻です。洋画絵と日本画の違いも楽しんでいただけると思います。

2022年8月28日に天井画の完成奉告法要が行われました。記念法話や琴の演奏などが行われたそうです。

合鹿椀展示室を拝観しました

合鹿椀は、椀の木地が厚く高台が高いことが特徴で、その木地に漆が塗られています。輪島塗のルーツであるとも言われています。椀を見た印象は、木地が厚いこともあり、どっしりとした風格が感じられました。合鹿椀は、日本最古の椀であるといわれており、県内外からも見学に訪れる人が多いそうです。

 

合鹿椀のほかにもたくさんの歴史ある品々が展示されています。

この小さな置物ですが、これは「こぶり石」と言って能登だけでとれるといわれているそうです。学名は「仏石」と言われます。よーく見るとこの小さな石たちは確かに仏様の様に見えます。

展示室を通る廊下から見える1つ1つの柱や梁の大きさも見どころです。展示室から階下へ降りるときに上から撮影しました。当時の茅葺屋根の大きさ、そして屋根の高さを感じることができます。

この柱と梁が茅葺屋根を支えていました。当時のままを見ることができます。

報恩講の時にはこの椀を使用し200人分の料理を出されています。

位の高い人をお迎えするお部屋

この部屋には人形が飾られていました。この人形は、2020年に開催された“「能登ふるさと博」お宝めぐり”で特別公開されました。

「市松人形」 伝 京都華園家伝来

「江戸後期~明治ころの作品と思われるが作者不明。人形遊びに使用のため破損もみられる。高貴な風格を添え、優しい笑みを浮かべノスタルジックな物語を語りかけているよう。」

~「能登ふるさと博 お宝めぐり」パンフレットより一部引用~

 境内にある大ケヤキ

山門のわきに、大きなケヤキが立っています。高さは約20m、幹周は5.8mもある大木です。樹齢は750年ほどだということです。これほど大きなものは町内でも珍しいことから、1962年に、能登町(旧柳田村)指定天然記念物に指定されています。現在の姿は、ずっしりとした太い幹は途中で切られていていますが、細い枝がいくつも伸びています。

すごく背が高いヒバの木です。

手入れされた中庭

ご案内しきれないほどのお宝がたくさんある歴史深い福正寺です。
一つ一つをとても丁寧にご説明していただけますので、自分の目で確かめ感動したり、歴史の重みを感じたり、心癒されたりと素敵な日をお過ごしいただければと思います。

【福正寺 詳細】

住所:鳳珠郡能登町字合鹿31-9

電話:0768-76-0290

拝観時間:9:00~16:00 ※拝観は、要予約

拝観料:大人500円、高校生以下無料

駐車場:あり

 


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