のとルネアンバサダー、イベント担当るっちです!
今年もやってまいりました。
イタリア・ボローニャ国際絵本原画展の入選作品が、日本海側唯一の開催地であるこの石川県七尾美術館で鑑賞することができます!
七尾美術館での開催は、2021年で24回目を迎えます。
※今回取材にあたり、撮影禁止となっている館内を特別に撮影許可いただきました。ご協力ありがとうございました。
Contents
2021イタリア・ボローニャ国際絵本原画展 七尾での期間は?
こちら石川県七尾美術館での開催期間は、
2021年11月6日(土)~12月12日(日)
となっています。
会期中は無休です。
開館時間は午前9時〜午後5時(入館は4時30分まで)です。
イタリア・ボローニャ国際絵本原画展とは
ボローニャとは、イタリア北部にある古都です。
そこでは1964年から児童図書専門の見本市「ボローニャ・チルドレンズ・ブックフェア」が開催されています。
このブックフェアが主催する絵本原画コンクールの入選作を紹介するのが「イタリア・ボローニャ国際絵本原画展」です。
このコンクールは、絵本のために描かれた5枚1組の作品であれば、有名無名を問わず公平に審査されます。
審査員は、毎年違う国の、毎回違う審査員が5名選出されています。
そして、新人イラストレーターの登竜門として注目されています。
実際に入選をきっかけに多くの絵本作家が誕生しています。
今回は日本人の入賞は8名!
この原画展の入賞者選出国としては、イタリア・台湾と同じく日本は最多人数となっています。
以前はイタリアなどが多かったようです。現在は絵本原画展の知名度が上がるにつれて、アジア圏の入選作家も多くなったそうですよ。
日本では5か所のみ巡回のイタリア・ボローニャ国際絵本原画展
世界的に有名なこの絵本原画展は、日本での巡回展がはじまったのは1978年です。
今年、絵本原画展を観ることができたのは、日本では5か所のみです。
・板橋区立美術館(東京都)
・西宮市大谷記念美術館(兵庫県)
・浜松市美術館(静岡県)
・石川県七尾美術館(石川県)
・太田市美術館・図書館(群馬県)
2021年はコロナ禍の影響があり、イタリアの本展では展できず、世界への巡回展に出ることになりました。
その巡回展では、日本が一番最初の国です。
そういうわけで、作品は日本に来てはじめて展示されたことになります。
尚且つ、その日本のなかでも日本海側で開催されるのは、七尾美術館のみです!
なんと貴重なことではありませんか!
リモート審査が行われる
今回の応募は世界68か国3235組からありました。
過去2番目の多さの応募数だったようです。
通常は、作品がイタリア現地に送付され、そこで審査し、受賞作が決まります。
そして現地で展示されたのち、作品たちは世界に巡回へと出ていくわけです。
しかし今回はコロナ禍の影響で、作品は現地には送付されず、ネットワークを使ってのリモート審査だったそうです。
作品を発送せず、オンライン上での募集ということで応募のしやすさもあり応募数が増えたそうです。
ネットワーク技術の進化により、普段応募の少ない国からも応募があったということです。
コロナ禍の影響というとマイナスな影響ばかりピックアップされますが、
そればかりではないのですね。
そして、コロナ禍で外出が制限されることにより、作家は自分と向き合う時間が増えたとのこと。
その影響か、今回応募の作品はいつにも増して深みが増したものが多かったそうです。
絵本原画展・作品の楽しみ方
館内では原画381枚が展示されています。
作品は5枚1組を1作品としています。
作品は、様々は技法で描かれています。
その幅広さを一同に楽しむことができるのも、
様々な国のイラストを堪能できるのも、
国際絵本原画展ならではですね。
原画をよく見ていると、その国の歴史や文化が見えてくることがあります。
たとえば、インドネシアの入賞作品です。
インドネシアは多民族の住む国なので、自分とは異なる他者を認め合うことの大切さといったことが表現されています。
風変わりな衣装を身に着けたキャラクター。黒いベールの下の顔はひょうきんだったり、
こわそうな装束をつけているけれど実はとても優しい丸いキャラクター。
そういったことをたった5枚のイラストで表現しているのです。
他には中国の昔の歴史を感じられる作風であったり、その国独特の色使いであったり。
逆に、絵を見ただけではどの国の作家の描いたものかわからないという作品もあります。
この傾向は昨今のネットワーク技術の向上で、世界中様々な情報を見て、知ることが簡単にできるようになった現代独特のものです。
たくさんの国の原画が並べられ展示されているからこそその違いがわかります。
七尾美術館で24年前に初めてボローニャ国際絵本原画展は展示された頃より、傾向や技法は異なってきているのはそういったことからだと感じます。
昨今は「デジタルメディア」が格段に増えたそうです。
印刷技術、パソコン技術が向上したからこそのことと思いますが、
今回は応募がオンラインだったこともあり、オンライン応募の作品がプリントアウトされ展示されているものもあります。
もちろん、原画の作品展示も多数あります。
その技法は、鉛筆のみの画であったり、水彩、アクリル。
この生々しい肉筆の線が、絵本ではどのように見えるのでしょうか。
そして刺繍と絵を組み合わせた作品もありました!
下地は紙ではなく、もちろん布です。
その作品が絵本になったとき、どんな風になっているのだろう。。。
そんな楽しみも絵本原画展ならではです。
中には粘土を使用して立体的な作品を作り、レイアウトして撮影されたという凝った技法もありました。
何度も記していますが、すべて5枚1組となっている作品です。
そのたった5枚から物語を想像するという楽しみもあります。
絵の解釈は、人それぞれです。自分なりの解釈を楽しむことができますよ。
友達と一緒に訪れた時には、お互いの解釈を話し合うというのも楽しいですね。
絵本コーナー
展示作品が絵本になったものが展示されています。
コラージュで作られている絵本原画が、実際に絵本になったときにはどうなっているか確かめに見ることができます!
感染防止の為、絵本には触れることができません。
絵本は開いた状態で展示してありますよ。
七尾美術館カフェコーナー
感染を考慮して長らく閉鎖されていたカフェコーナー。
現在は飲み物だけ提供できるようになっています。
営業時間は短縮されており、13時~16時30分(ラストオーダー16時)となっています。
絵本原画展は、展示をみるのにとても時間がかかると思います。
ですので、帰る前に一休みし、余韻に浸ることができる場所があるのは嬉しいですよね。
絵本原画展恒例「撮影コーナー」
絵本原画展に合わせた、可愛い撮影コーナーがありますよ。
是非撮影してみて下さいね。
絵本原画グッズ販売コーナー
絵本原画展の楽しみとして、このグッズ販売コーナーがあります。
その年だけの、貴重な絵本原画が使われたポストカード。
他にはない魅力的なポストカードです。
他にもマスキングテープやしおり、クリアファイル、一筆箋などが並びます。
絵本の販売もありますよ。
自分のお気に入りの作家さんのものがあるか、探してみて下さいね。
レアな缶バッジ!「ガチャガチャ」
七尾美術館に最近導入されたこの「ガチャガチャ」。
「不思議の国のアリス」の缶バッジでした!
一度してみて・・・どうしても他の絵柄もほしくなり、もう一度してしまいました。
小さいけれど精密な絵柄に満足の缶バッジです。
絵本原画展関連行事「のまりん」も来る!
イタリア・ボローニャ国際絵本原画展の関連イベントがあります。
紙芝居で、子供たちに絶大な人気がある「のまりん」が来ますよ!
その紙芝居ならではの楽しい臨場感を是非味わってみてくださいね。
●絵本アニメ上映(入場無料)
期間中 毎週土曜日11:00~14:00
アートホールにて
●かんたん絵本を作ろうよ!(参加無料)(要予約)
※かんたん絵本を作ろうよ!企画は好評につき全ての回で予約が埋まってしまいました。また来年あるといいですね!
11/13(土)・11/27(土)・12/11(土)14:00~16:00
アートホールにて
対象:4歳~小学生
定員:各回5名(保護者は子供1人に付1名可)
協力:絵本の会もこもこ
●「のまりん」の紙芝居劇場(入場無料)
11/21(日)11:00~11:30、13:00~13:40
アートホールにて
定員:30名
出演:のまりん(野間成之氏)
●おはなし劇場(入場無料)
11/28(日)10:30~11:30、13:00~14:00
アートホールにて
定員:30名
協力:NPO法人ぽっかぽか
【2021イタリア・ボローニャ国際絵本原画展】
会期:令和3年11月6日(土)~12月12日(日) 会期中無休
開館時間:午前9時〜午後5時(入館は4時30分まで)
会場:石川県七尾美術館
七尾市小丸山台1丁目1番地
電話 0767-53-1500
主催:石川県七尾美術館(公益財団法人七尾美術財団)、一般社団法人日本国際児童図書評議会(JBBY)
後援:石川県、石川県教育委員会、七尾市教育委員会、公益財団法人いしかわ結婚・子育て支援財団、石川子ども文庫連絡会、NHK金沢放送局、北陸放送、石川テレビ放送、テレビ金沢、北陸朝日放送、エフエム石川
協力:ボローニャ・チルドレンズ・ブックフェア
Bologna Illustrators Exhibition, curated by Bologna Children’s Book Fair/ BolognaFiere in partnership with JBBY
観覧料:一般800円(700円)、大高生350円(300円)、中学生以下無料
※( )内は20名以上の団体料金