のとルネアンバサダー、観光担当のっちです!
先ごろリニューアルオープンした千里浜レストハウスの横にある「大伴家持の歌碑」をご紹介します。
「大伴家持の歌碑」が石川県にあることをご存知ですか?
「大伴家持の歌碑」は、羽咋市の里山里海街道のなぎさドライブウェイ、千里浜レストハウスのそばにあります。
千里浜レストハウスの駐車場の隣に少し大きな砂地のスペースがあり、その中央に建つ歌碑が「大伴家持の歌碑」です。
昭和37年11月に設置されたもので、気多大社に向けて立っています。
この独特な形は、歌の中に読まれてる「舟梶」をイメージしたものだそうです。
気多大社に参拝したあと海辺で詠んだ歌
気多神社に赴き参り海辺を行く時作る歌一首
「之乎路(しおじ)から 直越え来れば 羽咋の海
朝凪したり 舟梶もがも」
(現代訳) 之乎路の山道を越えてくると、羽咋の海は、朝なぎをしている。舟と梶(櫂)があればよいのに。
越中の国司時代に能登國を視察・巡行
奈良時代の代表的歌人で「万葉集」の編纂にも大きくかかわったとされる大伴家持は、官僚でもあり、746年に現在の富山県高岡市にある越中国府の国司として着任しました。その後、748年に仕事で訪れた能登の各地で歌を詠み、万葉集にも5首の歌が収められています。
その中の一つ、気多大社に参拝して海辺を通った時に詠んだ歌がこの歌碑に刻まれています。
中西 進氏の歌碑
平成23年、大伴家持の歌碑の横に新たに歌碑が立てられました。
こちらは、万葉集研究の第一人者で、「令和」の考案者として一躍有名になった中西進氏の歌碑です。
同年にこちらに訪れた際、読まれた歌が刻まれています。
大伴家持卿に和す
「 靺 鞨(まつかつ)の 凍風(いてかぜ)去りし 海原に
漲(みなぎ)りわたる 大和(やまと)の真春(まはる)」
はるか昔、羽咋を訪れた家持に想いを馳せて、月夜に渚にたたずみ読まれた歌だそうです。
海辺へ
歌碑から見える小道を上ると砂浜が見下ろせます。
皆さんも歌碑を見たあと、奈良時代に千里浜を訪れた大伴家持に想いを馳せながら海を眺めてみてはいかがでしょうか?
美しい里海の景色にまた違った味わいを発見できるかもしれません。
千里浜なぎさドライブウエイについて詳しくはこちらをご覧ください。
【「大伴家持の歌碑」の詳細情報】
場所:〒925-0054石川県羽咋市千里浜町
交通アクセス(車):
交通アクセス(公共):JR羽咋駅から徒歩30分