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国登録有形文化財のお茶屋で語らいながら抹茶挽き体験を!昭和8年創業の「北島屋茶店」【七尾市一本杉通り】

のとルネアンバサダー、木戸奈諸美です。

全国でも数少ない「抹茶挽き体験」をしてきました。

店主の北林さんと語らいながら楽しい時間を過ごせました!

※撮影時のみマスクを外しています。

七尾市の観光スポット「一本杉通り」にあるお茶屋さん

七尾駅からも徒歩で向かうことのできる「一本杉通り」。

その通りの奥手にある、昭和8年創業の「北島屋茶店」さんです。

お茶の北島屋さん、ともよばれています。

国登録有形文化財の建物の北島屋茶店

「この建造物は貴重な国民的財産です」文化庁

この通り、国に認められた貴重な建造物である北島屋茶店さんです。

店内の様子です。お茶や、お茶に纏わる道具が並びます。

  

お茶を入れる古い箱が並びます。

こちらの水彩画は、5年前に広島県からいらした観光客の方が「この建物をどうしても描きたい」とスケッチしていったものだそうです。

その方はなんと当時104歳だったそうです!実はこの絵を描かれた1ケ月後に亡くなられ、この絵はご遺族の方から進呈されたものだそうです。

絵を描きたい気持ちを奮い立たせるような素敵な雰囲気の北島屋茶店さんですね。今も大切に飾ってあります。

新型感染症対策に効果のあるといわれるお茶

北島屋茶店に入るとまずはお茶を、ということでお煎茶をいただきました。

お茶が風邪予防やさまざまな感染症予防に有効だという説は有名です。

この新型感染症流行に負けずに、との思いも込められたウェルカムティなのですね。

抹茶挽き体験

北島屋茶店さんでは、全国でも数少ない「抹茶挽き体験」ができます。

北島屋茶店さんでの特徴は、「ゆっくり」できることです。

抹茶挽きは本来20g(約10人分)を1時間かけて挽くものです。

こちらでの体験は、ご自分の都合に合わせて時間を調整することができます。

費用は、一人500円です。

予約が必要なので事前にお電話くださいね。

電話番号 0767-53-0003

体験後にはお菓子と、挽いたお抹茶でお茶をいただくことができます。

お抹茶の原料となる碾茶(てんちゃ)が入っているお茶壺です。

お茶壺から、碾茶を約20g、石臼の上に開いた穴に入れます。

 

お茶杓(ちゃしゃく)という、竹で作られたお茶を扱う匙のようなもので、碾茶を穴に入れ込みます。

さぁ、お抹茶挽きのはじまりです!

意外に力は必要ありません。ただ反時計回りにまわしていくだけです。

ごりごり・・・という音がします。

石臼をまわす速さは、「能登麦屋節」を唄いながらまわすとちょうど良い速さだよ、とご指導いただきました。

YouTubeできいてみたのですが、長閑な節で、ゆったりと石臼を回すことができました。

石臼のまわりに、少しずつお抹茶の粉が出てきます!

お抹茶の甘い香りがします。

お抹茶は細かくて酸化しやすく、風味もすぐにかわっていきます。

ですので挽きたてのお抹茶はとても新鮮で贅沢なのですね!

  

お茶杓ですくってみました。これで0.5gくらいでしょうか。

お抹茶をある程度挽いた頃に、お茶菓子が出されます。

こちらは七尾の銘菓とされる「大豆飴」です。

七尾の十三屋さんのお作です。

七尾の大豆飴は大抵緑色なのですが、十三屋さんの大豆飴はあえて着色されていないものです。

なんと、この大豆飴に、挽きたてのお抹茶を振りかけます。

大豆飴に、挽きたてのお抹茶です。

鮮やかでとても綺麗ですね!

一口サイズに切ってからいただきます。

大豆飴の上品な甘さにお抹茶の甘さ!驚くほどの美味しさです!

目にも鮮やかなこの大豆飴は、店頭でも販売されていましたよ。

さぁ、お茶を点てます。

自分で挽いたお抹茶を、自分で点てます。

茶道をしていなくても、自己流で点てても恥ずかしくはありませんよ。

美味しくいただければ良いのですから、と店主の北林さんは優しく教えてくださいます。

茶筅(ちゃせん)を振るのは初めてです。

フワフワの泡のお抹茶になったかな?

自分で挽いたお抹茶で、自分で点てたお茶は格別ですね!まろやかで渋みは全くありません。

貴重な体験をさせていただきました!

北島屋茶店店主の北林昌之さん

国登録有形文化財の北島屋茶店を営む北林昌之さん。

元々は島根県の出身です。

島根県で育ち、京都の大学を卒業した後に関西の商社に入社。

そこでは海外のあらゆる国を股にかけてお仕事をなさっていたそうです。

ですので実は北林さんは、英語が堪能なのです!

その後、縁があり、七尾の北林家にお婿入りし、この北島屋茶店を継ぐことになったそうです。

少年の頃、自ら毎日茶葉を摘んで、手揉みしたお茶を飲んで育ったとのこと。

ですのでお茶の味には人一倍敏感なのだとか。

北島屋茶店を継ぐにピッタリの逸材だったのですね。

石臼を調べて文化を知る

北林さんは、お抹茶を挽く道具である「石臼」に大変興味を持っており、石臼の造りや種類。歴史を調べていくと

いろいろな土地の文化や歴史を知ることにつながったと話されました。

抹茶を挽く臼は、抹茶しか挽くことができません。穀物を挽く臼とは構造が異なります。

ですので茶臼(ちゃうす)、と呼ばれて区別されることも多いようです。

穀物を挽く石臼は、縁まで目が立てられていないそうです。

抹茶はとても細かい粉にするので縁のぎりぎりまで目立てがなされているそうです。

抹茶は今でも石臼でしか挽くことができないそうです。

業者など、石臼を回すのは機械で行われていいるそうですが、それでも1時間に40g程度しか挽くことができないそうです。

碾茶から抹茶が挽かれるのには時間がかかるのですね。

北林さんなのになぜ「北島屋」?

北島屋さんの店主は、北林さんという姓です。

なぜ、北島屋?

北島屋茶店の歴史は、当代の北林さんの義父にあたる方からはじまったそうです。

北林さんの義父は小さい頃から身体の一部に麻痺があり、商売をしていくなら品物が軽いものを、と選んだ商売が「お茶」だったそうです。

そこから、美川の「島田屋」さんというお茶屋さんで修行し終えた後、

姓の「北林」と修業先の「島田屋」さんとを合わせて「北島屋」という屋号とし、七尾で「北島屋茶店」をひらくことになったとのことです。

町の発展を願う北林さん

北林さんは以前この一本杉町の町会長もしていらっしゃったとのこと。

地域の発展のために、この一本杉通りの良さを発信したいと尽力されたそうです。

この一本杉通りには国の登録有形文化財の建造物が5つあります。

その5つが現在も店舗として使用されていますので、多くの方に見ていただくことが出来るのです。

この素晴らしい財産をもっともっとPRしていきたい!

とイキイキと語る北林さんです。

語り部処「北島屋茶店」

一本杉通りのお店では、訪れると町やお店の文化、歴史を語ってくれる「語り部」がいらっしゃいます。

観光で訪れた際には是非その語りを聞いて旅のお土産話にしてほしいと思います。

地元民も知らない、深い話もありました。

自分の味で選んだお茶葉

北島屋茶店さんのオススメのお茶は、特上煎茶1000円税込です。

ぐり茶、といい、蒸す過程がない茶葉だそうです。

北林さんが「とっても美味しいよ」と優しくすすめてくださるお茶です。

他にもこんなに可愛い小物がありました。

お茶葉入れですが、小物入れにもなります。

いろいろな種類があり、楽しい!

これで一つ380円税込なのでお安くてびっくりしました。

美味しいお茶を、可愛いお茶器に入れておくのも良いですね!

美味しいお茶を買いに、

抹茶を挽くという貴重な体験をしに、

新鮮な抹茶を味わいに、

七尾の歴史・文化の語らいを聞きに、

たくさんの「お土産」がある北島屋茶店さんです。

是非、立ち寄ってみて下さいね。

【北島屋茶店 店舗詳細】

住所 〒926-0806 石川県七尾市一本杉町54

電話番号 0767-53-0003

営業時間 9時~18時

「抹茶挽き体験」の予約&お問合せ

料 金500円(税込)

要予約0767-53-0003

英会話教室も企画の北島屋茶店・北林さん

北林さんの経歴の中で、英語が堪能だというお話をお聞きしましたが、

小学生が話せる英会話の教室も企画されています!

現在は新型感染症流行防止のため、企画は中止していますが、再開が楽しみですね。

 


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