家具で人を幸せに、老舗家具店・復興への感謝と希望「大一家具」復興物語|羽咋市

2025年、能登の地に深い爪痕を残した能登半島地震。復興への道のりはまだ半ばですが、この地で力強く前を向く人々がいます。今回、お話を伺ったのは、羽咋市で58年にわたり地域の人々の暮らしに寄り添ってきた「大一家具」の4代目社長、鳥越作英さん。被災という困難の中に見出した「人の温かさ」と、家具に込められた未来への希望の物語をお届けします。 

暮らしに寄り添い58年。お客様と共に大きくなったお店

昭和43年創業の大一家具さん。創業者である現社長・鳥越作英さんのおじい様は、もともと瓦業を営まれていました。福井の災害復旧をきっかけに「家は十分に再建された。次は、家の中を満たす時代だ」と同業者の方と家具とギフトの販売を始められたそうです。

婚礼家具が飛ぶように売れた時代から、地域の方々に愛され、支えられ、58年という長い歴史を刻んできました。

先代社長が決めたという外観の色、そして正面入り口のガラスに書かれた「大一」の文字。「大一」には、「大きくて一番の会社に」という夢が込められています。

一歩店内に入ると、その広さに驚かされます。多層階にわたる広い空間は、決して最初からあったわけではありません。

「お客様からのご要望をお聞きしているうちに、どんどん商品が増えていって。この大きな店舗は、お客様と、先代やスタッフたちが一緒に頑張ってくれたおかげなんです」と鳥越社長は語ります。

家具はもちろん、ラグやカーペット、食器、そして驚くことに電化製品まで並んでいます。昔は大手電機メーカーの代理店もされていたそうで、今でも売り上げの上位を占めるのだとか。お客様が「選べないと不安になる」から。その想いに応え続けた結果が、暮らしを丸ごと包み込むような、この温かいお店の形になったのですね。

「家具の販売を通して、人を幸せにする。」

これが、大一家具さんが創業以来、ずっと大切にされている企業理念です。

「お客様はもちろん、家具を作る職人さん、運ぶ人、そしてうちのスタッフ。大一家具に関わる全ての人が幸せになることを意識して仕事をすることが、私たちの使命なんです」と、鳥越社長は優しい笑顔で語ってくださいました。

社長のSNS奮闘記!「待つより、会いに行く」発信力

大一家具さんのことを調べていて、まず驚いたのがSNSの動画でした。なんと、鳥越社長自らが登場し、ユニークな語り口で家具の魅力を紹介されているのです。

「最初は社員に任せていたんですが、なかなか難しくてね。それなら自分でやろうと決めました」と社長は話します。年間300本の動画投稿を目標に、日々発信を続けています。

「今はもう、ただお客様を待っている時代じゃないんです。『どうぞ来てください』と、私たちからボールをトスしないと。だから、SNSでの発信を毎日頑張っています。ネットや量販店の商品も手軽で良いけれど、私たちは『家具のプロ』として、長く愛せる本物の家具の良さを、ちゃんと伝えていきたいんです」。

その言葉通り、動画で紹介される家具は、「良いものを知ってほしい」という、誠実な想いが込められていると感じました。 

地道な努力が実を結ぶとき。家具の「見えない価値」を伝える専門知識

大一家具さんの本当の強さは、その深い専門知識にあります。

「例えば、ベッドのスプリング一つとっても、素材は様々。その違いをお客様にきちんと説明できる家具屋さんが、今、減ってきているんです。私たちは、見えない中身までしっかり勉強し、お客様の本当のニーズに合ったものをご提案することを大切にしています。」

最初は、覚えることの多さに苦労したというスタッフの皆さん。しかし、地道な勉強会を重ね、今では一人ひとりが自信を持ってお客様に説明できるようになったそうです。

こんな素敵なエピソードも聞かせてくださいました。

あるお客様が、腰痛に悩んでベッドマットを探しに来られました。スタッフの方が、価格や素材の違いを丁寧にご説明し、納得の一枚を選んで購入されたそうです。後日、そのお客様がお店に足を運んでくださり、「あのマットのおかげで、本当にぐっすり眠れるようになった。ありがとう」と、伝えてくれたのだとか。

お客様の課題に真摯に耳を傾け、専門知識で応える。これこそが、大一家具さんがお客様から信頼される理由なのだと感じました。 

震災後に生まれた「無料修理支援」

穏やかな日々に突然訪れた、令和6年能登半島地震。大一家具も、3階の天井が崩落、展示していたタンスがほぼ全滅するなど、大きな被害を受けました。

 

しかし、鳥越社長の心を最も揺さぶったのは、絶望ではなく、「人の温かさ」でした。

地震後、名古屋の先輩家具店「鈴屋」さんから、こんな提案がありました。

「お金の支援もいいけど、お客様の壊れた家具を無料で修理する支援はどうだろう?」

鈴屋さんは、大切な家具を蘇らせる工房を持つ家具店。その技術を活かし、「思い出の詰まった家具を、もう一度使えるようにしてあげよう」と、被災した能登のために立ち上がってくれたのです。鈴屋さんが作ってくれたというチラシを手に、大一家具は「無料家具修理支援」を開始しました。

「おばあ様がお嫁に来た時の大切なタンス」「お姉さんが就職祝いに買ってくれた本棚」。奥能登各地から寄せられたのは、単なる「モノ」ではない、家族の想いが詰まった家具ばかり。10数件の依頼でしたが、家具の数にすると、石川と名古屋を大きなトラックで2往復するほどになったそうです。

「鈴屋の社長がね、『発災した時はお互い様の精神でやりたいんだ』と言ってくれたんです。本当に、人のご縁のありがたさを感じました。この仕事をしていて、本当に良かった。」

修理を終えた家具は、まだお家が再建されていないお客様も多いため、大一家具さんで大切に保管されています。

復興への歩みとこれからの展望

発災直後、年末に出していたチラシを見たお客様が来店されたことをきっかけに、発災から1週間後には時短営業を再開。2月には「能登の復興の一助になれば」と、社長の一大決心でチラシを出した大一家具さん。すると、本当にたくさんのお客様が来店してくれたそうです。

「震災を通して強く感じたのは、『人は凄い』ということです。全国から駆けつけてくれた消防の方々が毎日道路を駆け抜けていく姿、自衛隊の方が入浴支援をする姿を見て、人が人を助けようとする想いの強さに、心を打たれました。」

鳥越社長は、スタッフの皆さんにも常にこう伝えていると言います。

「我々は生かされているし、一人ではない。お客様に『本当に良かった』と言ってもらえる幸せを、どうすれば最大化できるか。それが、この大一家具がやらなければならないことなんだ」と。

今後の目標「お客様の課題をきちんと聞き取れる会社であり続けること」。家具を買いに来る理由の多くは「困りごとの解決」。だからこそ、傾聴を大切にし、背景を理解することで最適な提案ができるように、そんな思いが社内に根付いています。

そしてもう1つは、安いものから高品質なものまで、お客様が安心して選べる「松・竹・梅」の品揃え。お客様にとって、選べるということはとても大切です。そのすべてが、「人を幸せにしたい」という温かい想いに繋がっています。

受けた恩を、どう社会に返していくか。「報恩」の気持ちを胸に、大一家具の挑戦はこれからも続きます。 

全国の皆さまへ

震災後、全国から寄せられた支援に「人ってこんなにも助けてくれるんだ」と感動したという社長。「限られたことしかできないかもしれないけれど、感謝の気持ちを社会に返していきたい」と話してくださいました。 

能登の復興は、まだ始まったばかりです。この記事を読んで、大一家具さん、そして能登で頑張る人々を応援したいと感じていただけたら、ぜひ足を運んでみてください。店内に並ぶ一つひとつの家具には、作り手の想い、そして能登の暮らしを豊かにしたいという大一家具さんの願いが込められています。

お買い物をすることが、何よりの支援になります。鳥越社長の楽しいSNSをチェックして、お店を訪れてみてはいかがでしょうか。そこにはきっと、温かい笑顔と、明日への希望が溢れているはずです。 

せっかくなのでオススメを聞いてみました!

まずは「一枚板」。木の個性が光る一枚板。お気に入りの一枚を見つけにきませんか。

続いて「ソファ」。2階フロアいっぱいに並んだソファは、まさに圧巻の光景です。お客様のニーズに合わせて、じっくりと選んでいただけるよう、豊富なラインナップで用意されています。

 

企業詳細

株式会社 大一家具

代表取締役社長 鳥越 作英

住所:〒925-0015 石川県羽咋市大川町2丁目123番地

電話番号:0767-22-0876

HPhttp://www.daiichikagu.jp

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